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下呂温泉合掌村で「土びなまつり」-明治・昭和の土びなずらり

「旧大戸家住宅」に展示されている7段飾り

「旧大戸家住宅」に展示されている7段飾り

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 下呂の野外博物館「下呂温泉合掌村」(下呂市森、TEL 0576-25-2239)で現在、「土びなまつり」が行われている。

合掌村の至るところに個性豊かな「土びな・土人形」が飾られている

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 同施設では15年ほど前から、地元内外の各家庭から持ち寄られた土びなや土人形を「ひな祭り」のこの時期に合わせて展示、数は年々増え続け今年は1000体以上が集まった。開催中の現在も、「飾ってください」と持ち寄る人が訪れ人形は増え続けている。

 土人形は、明治から昭和にかけての彩色人形を基本に、国重文「旧大戸家住宅」などの合掌家屋や施設内13カ所で展示している。「ひな人形」をはじめ「忠臣蔵」「花魁(おいらん)」「歌舞伎役者」など人形のジャンルはさまざま。「軍人人形」など、時代や世相を反映したものも少なくない。

 同施設スタッフの松嶋千恵美さんは「土びなの仕分けと展示にたずさわっていると、同じモチーフでも産地別に特徴があり面白い。高山市で作られた人形もあるが、愛知県尾張・三河地方や、岐阜県美濃地方の陶芸職人が、閑(かん)期に作っていたと思われるものが多い」と話す。

 娯楽の少なかった昔の飛騨地方では、岐阜県東濃地方や愛知県三河地方の行商人が持ってくる土びなや土人形が人気で、各家庭では子どもや嫁など家族が増えたときや、祝い事などに少しずつ買いそろええていたという。「どの人形も保存状態が良く、大切にされていたのがよくわかる。それぞれの人形にあるドラマを想像しながら、お気に入りの人形を見つけて楽しんでいただければ」と松嶋さん。

 営業時間は8時30分~17時。入場料は、大人=800円、小人(少学1年以上)=400円。4月3日まで。期間中の3月5日・6日、12日・13日の10時・13時には、先着100人に地元造り酒屋の甘酒を振る舞う。

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