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高山・雫宮祭に「酒だるみこし」-新酒完成祝い五穀豊穣願う

高山市街にある中橋を進む市内金融機関4行合同の「酒だるみこし」

高山市街にある中橋を進む市内金融機関4行合同の「酒だるみこし」

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 高山市内で3月18日、新酒完成の祝いと五穀豊穣(ほうじょう)を願って「酒だるみこし」を担ぎ練り歩く「飛騨高山雫宮祭(しずくみやまつり)」が行われた。主催は地元有志で組織する飛騨高山雫宮祭実行委員会。

会場では新酒「神のしずく」の振る舞いも

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 昨年まではイベントの少ない11月中旬に行っていたが、今年から新酒の出そろう3月に行われることとなった同祭りは今年で9回目。同実行委員会メンバーと家族らが、酒米の田植えから収穫までを行い、飛騨酒造組合協力で仕込んだ新酒「神のしずく」を、地元団体や企業、有志の若者らが「みこし」に載せて担ぎながら高山の街中を練り歩いた。

 過去最高の331人が参加し、大人みこし11基、少年野球チームなどの子どもみこし3基の計14基が出そろった今年の同祭。当日朝、地元の神社で神事を行った後、法被姿の担ぎ手たちが「神のしずく」を載せた「酒だるみこし」を「せいや、そいや」と威勢よく掛け声を合わせながら担ぎ上げ、宮前橋河川敷(大新町)を目指して高山の街中を進んだ。

 「酒だるみこし」の一つ、高山市内の地方銀や信金ら4行で組織する連合会みこしのメンバーは「地元を盛り上げるため祭り初回から参加している。今日も力を合わせて楽しくみこしを担いだ。見ての通り普段から仲はいいですよ(笑)。今日は何とか天候も持ったしお客さんもたくさん見に来てくれて本当に良かった」と話した。

 宮前橋河川敷にたどり着いた「酒だるみこし」の一行は、「みぞぎ」行事として手筒花火の打ち上げをバックに川につかるという一幕も。高山陣屋前広場に再び到着し祭りの成功を祝った後は、訪れた来場客らに「神のしずく」や温かい「みそ鍋」が振る舞われた。

 同実行委員会の都竹大志会長は「飛騨といえば『酒』。コミュニケーションツールとしての酒を通じ、今日は異業種間の交流も果たせたように思う。依然景気の悪い飛騨だが、参加された全ての人々が今日の元気を明日の活力にしていただければうれしい」と話す。

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