高山の飛騨国分寺(高山市総和町)境内で5月8日、「ひだ国分寺八日市」が開催された。主催は「国分寺通り第3商店街振興組合」が運営する「八日市実行委員会」。
商店街の活性化と近隣住民との心の触れ合いを目的に始まった同市は、今回で35回目。同寺の本尊「薬師如来」の法要縁日「八日薬師」に合わせて境内を開放し、5月~10月の毎月8日に行っている。
当日は、飛騨各地から野菜・山野草・民芸品・木工・銀細工・布製品などのクラフト作品を売る個人経営の店約15店舗が軒を連ね、それぞれのこだわり商品がズラリと店先に並んだ。
同委員会座長の山下正治さんは「ほかの仕事を抱えている人も多いので、平日の今日は少し店が少ないが、現在の登録店舗数は全33店舗。販売商品は同委員会が事前審査し、『飛騨にある物』『地元で作られた物』を出品するよう気を配っている」と話す。
「最近は若い人の参加も増えてきているのでうれしい。今回から新設した『八日市』のホームページも出店者の若者が作ってくれた。メカにはうといので助かります」と山下さん。
「目指すのは昔の朝市。そして『飛騨の匠(たくみ)』のロマン」と話す山下さん。「同寺は1200年以上も前からこの地にあるかつての『官寺』で、今で言う『県庁』みたいな場所。ここからは勝手な想像だが、『飛騨の匠』はその昔、全国の建設現場に出仕するため飛騨各地からまずこの場所に集合した。その日だけは飛騨中からいろいろな物が境内に持ち寄られ、父や兄を送り出す盛大な市が立った…というロマンです」と笑顔を見せる。
開催時間は7時30分~15時。詳細はホームページで確認できる。