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「オープンカレッジin飛騨」開講へ-5大学が9講座、「新たな大学像」目指す

5大学が芸術学やスポーツ学など9講座を開講する「オープンカレッジin飛騨」

5大学が芸術学やスポーツ学など9講座を開講する「オープンカレッジin飛騨」

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 「飛騨・世界生活文化センター」指定管理者の「飛騨コンソーシアム」は6月15日、大学のない飛騨地域で気軽に大学の講義が受けられる「オープンカレッジin飛騨」の開講を発表した。主催は、岐阜県と飛騨地域3市1村(高山市・飛騨市・下呂市・白川村)と飛騨・世界生活文化センター指定管理者らで組織する「飛騨・世界生活文化センター活用推進協議会」。

「飛騨・世界生活文化センター」外観

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 同カレッジは「飛騨で『大学の講義』が受けられる」がコンセプト。中学生からお年寄りまでを対象に、学歴不問で実際の大学講義をコンパクトにした講座が気軽に受けられる。中高生は、大学教育の実体験に触れて「将来の進路」や「夢」を考えるきっかけに、一般は、趣味や興味を深く学んで生活に「潤い」や「生きがい」を生み出したり、仕事や指導実務の向上などにつなげるのが狙い。

 初回となる今回は、「愛知大学」「富山県立大学」「名古屋芸術大学」「名城大学」の5大学と「岐阜県立森林文化アカデミー」が連携して9講座を開講。7月22日から12月2日までの毎週末に、それぞれ全8回の講義を行う(スポーツ分野は全4回)。

 科目は、芸術分野=「レリーフ制作(彫刻)」「水彩画」「テラコッタ(素焼きの造形)制作」「木彫」「古典~現代アートの鑑賞学」「ニ胡入門」、自然科学分野=「温暖化のメカニズムと影響」、スポーツ分野=学生・社会人・プロ野球からそれぞれ現役スカウトマンや監督などを招いて学ぶ「トップレベルのスポーツ学」、文化分野=「『中国のいま』を学ぶ」の9講座。

 同協議会事務局長を務める六角裕治さんは「この取り組みが、社会的立場や世代を超えた交流や、大学と企業や個人などの人材交流のきっかけとなり、地域住民に『刺激』を提供できる場になっていければ」と話す。

 「今後は協力大学の増加に努め、年間30~40講座を開設する『空間型総合大学』の構築を目指したい。イメージは『地域住民が心の中や意識の中で認可している大学』。3カ年度の目標としては、『キャンパスは飛騨地域一円とし、文化施設や遊休施設を校舎として使う』『65歳~74歳は人材育成年齢人口として捉え講師として活躍していただく』ほか、例えば『観光学部』『飛騨の匠学部』『フィールド調査学部』など、主に地域住民と協働で『まちづくり』ができる学部も創設していければ」と六角さん。「『高卒』などの資格を学生に要求せず、多種多様な人材が行き来するキャンパスを目指したい」とも。

 6月16日から受講生を募集する。受講資格は中学生以上(テラコッタ制作のみ高校生以上)。総定員数は約200人。料金は1講座8,000円(全8回分)で、講座により別途材料費(2,000円~1万9,000円)が必要となる。

 申し込み方法は案内パンフレット付属のはがきに必要事項を記入の上郵送(岐阜県外からも応募可、応募者多数の場合抽選)。締め切りは7月11日(当日消印有効)。詳細・問い合わせは飛騨・世界生活文化センター(TEL 0577-37-6111)まで。

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