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高山の郷土食材「あげづけ」全国へ-マツコ・デラックスさんが絶賛、話題に

連日フル稼働の「あげづけ」製造現場

連日フル稼働の「あげづけ」製造現場

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 高山の老舗とうふ店「古川屋」(高山市冬頭町)が販売する「あげづけ」が全国放送のテレビ番組で紹介され話題となっている。

飛騨の食卓ではおなじみの「あげづけ」

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 「あげづけ」は甘くないしょうゆベースのタレを絡ませた味付きの油揚げで、飛騨高山ではごく当たり前に一般家庭の食卓に登場するなじみの郷土食材。

 きっかけとなったテレビ番組は、2月1日と12日にTBS系列の深夜帯で全国放送されたマツコ・デラックスさん主演のトーク番組「マツコの知らない世界」。放送では「スーパーマーケットの世界」をテーマに、主婦の菅原佳己さんが日本全国のご当地スーパーや地元食材を紹介した。

 菅原さんは、高山市内にあるスーパー「ファミリーストアさとう」(石浦町)を取り上げ、マツコさんが「あげづけ」を試食。マツコさんは食べるなり「おいしい。いくらでもごはんが食べられる。よくできてるわ」と衝撃を受けた表情を浮かべながらコメント。持ち帰るほど気に入り、「全国で売るべき」と絶賛した。

 番組内ではこのほか、「めしどろぼ漬け」「豆つかげ」など、いずれも飛騨でロングセラーを誇るポピュラーな郷土食品が登場。この結果、放送終了以降の両店のオンラインショップには通常の数十倍を超える注文が殺到した。

 製造販売元の「古川屋」では現在、連日フル稼働であげづけの出荷作業に追われている。同社の古川文夫社長は「25年ほど前に妻と考案したあげづけがこんなに喜んでもらえるとは。これまではほぼ100%が地元で消費されてきたが、これからは飛騨の新名物として幅広い地域で親しんでもらえれば」と笑顔を見せる。

 「ただし、当社は生地から全て昔ながらの職人による手仕事なので1日の出荷数には限界がある。今後お客さまをお待たせすることもあるかもしれないが、機械には出せない味と品質だけは絶対に守りたいので、その時は少し辛抱してほしい」とも。

 「ファミリーストアさとう」(石浦町)の佐藤祐介社長は「今から5年前、遠方に住む飛騨出身者のために地元食材を取りそろえたオンラインショップを開設した。今回は単品商品だけでなく、ほかの商品も軒並み売り上げを伸ばしているのがうれしい。飛騨の味が全国に広まり地域が元気になるきっかけにつながれば」と期待を寄せる。

 同ショップには、番組で紹介されたあげづけ(2パック)、豆つかげ(1袋)、めしどろぼ漬け(2袋)を同梱(どうこん)した「デラックス満足セット」も並ぶ。価格は1,100円(送料別途)。

 あげづけは両店オンラインショップのほか、高山市内を中心とした飛騨地域の各スーパーで販売中。価格は1パック5枚入り168円。

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