高山市一之宮地区の成人式が1月2日、地元の一之宮公民館で開かれ、新成人34人が実際の選挙さながらの雰囲気で模擬投票を行った。
若年層の選挙離れが進む中、新成人に有権者としての意識を高めてもらおうと同地区の成人式実行委員会が企画した模擬選挙は高山市で初の試み。
選挙は「もう一度食べたい学校給食」をテーマに、小中学校時代で人気の高かった給食メニューの中から、「みそラーメン」「きんとんパイ」「ひよこ豆のサラダ」「ミートソースソフト麺」「きなこ揚げパン」の5候補を選出した。
模擬投票所では新成人に実際の臨場感を感じ取ってもらおうと、入場券や投票用紙の交付をはじめ、記載台や投票箱は実際の選挙で用いる本物を使うなどリアルな雰囲気づくりにこだわった。
昨年の新成人も投票管理者や立会人として参加し見守る中、はかまや振り袖姿の新成人たちは、緊張した面持ちで一連の投票の流れを終えると一様に安堵(あんどの表情を浮かべていた。
開票結果は、きんとんパイが最多15票を獲得しトップに。次点はきなこ揚げパンで12票、以下、ミートソースソフト麺が3票、ひよこ豆のサラダとみそラーメンがそれぞれ2票となった。無効票は無かった。
きんとんパイに投票したという新成人の佐藤隆成さんは「きなこパンが勝ってもおかしくなかった。一票の重みとはこういうことかと実感した。これからいよいよ大人としてやっていくのだと身が引き締まる思い」と話した。