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飛騨市が「くずの花」の愛称公募-女子受けする「すてきな名前」付けて

「くずの花」の愛称応募を呼びかける飛騨市薬草ワーキンググループメンバーの上田さん(左)と小林さん(右)

「くずの花」の愛称応募を呼びかける飛騨市薬草ワーキンググループメンバーの上田さん(左)と小林さん(右)

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 薬草を活用したまちづくりに取り組む飛騨市が11月6日、「葛(くず)の花」の愛称募集を始めた。

くずの花

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 同市では5月に開催した「全国薬草シンポジウム」をきっかけに、市内に豊富に自生する薬草などの有用植物を貴重な地域資源として位置付け、7月に20~30代の女性職員を中心に「薬草等有用植物活用研究会ワーキンググループ」を結成。今回、同グループと市民有志による協働プロジェクトを立ち上げ「飛騨市を代表し飛騨人を象徴する薬草」として「くずの花」を選定した。

 プロジェクトメンバーの上田昌子さんは「生命力が強く広範囲に繁殖するため、これまで山林や野畑の厄介者とされてきた『くず』だが、よく見ると花もかわいいし、実は人間の生活に有用な優れた力をたくさん持っている」と話す。

 同市で長年、薬草活用事案の監修を務める崇城大学薬学部の村上光太郎教授によると、くずの根「葛根(かっこん)」は発汗・解熱・鎮痛に作用する生薬で風邪薬として昔から知られているほか、くずの花には肝機能を高める効果があり、二日酔いなどの改善が見込めるという。

 「酒好きの多い飛騨市と飛騨人にはまさにぴったりの薬草(笑)。しかし、『くず』という名前から受けるイメージ、響きが残念との声がメンバーから多く上がった。薬草の魅力を若い世代、特に若い女性たちに知ってもらい日常生活に取り入れてほしいとの思いから、愛着と親しみを込めて呼べる名前を新たに募集することにした」と上田さん。

 選考条件は、「若い女性の心に響くおしゃれでかわいい」呼び名であること。情報発信力の高い層に薬草の楽しさを浸透させていくのが狙い。年齢・性別・国籍問わず、誰でも応募できる。はがき、eメール、ファクスで受け付ける(ファクス送信票は飛騨市ホームページからダウンロード可)。採用者1人に「飛騨牛5,000円分」を贈る(同名複数の場合抽選)。

 同メンバーの小林ちさとさんは「飛騨市に自生する薬草は現在245種類。その中には現代女性の健康維持や体調管理を助けるものがたくさんある。『薬草=シルバー世代』のというイメージを変えていきたい。女子受けするすてきな愛称を、ぜひ多くの方々に考えていただければ」と呼び掛ける。

 愛称は年内に選考会を開いて決定後、同市が今後展開する薬草事業のさまざまな場面で幅広く使う予定。応募締め切りは12月5日(当日消印有効)。

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