高山の「秋神温泉旅館」(朝日町、TEL 0577-56-1021)で1月1日、「氷点下の森ライトアップ」が始まった。
「氷点下の森」は今年で41年目となる飛騨の冬の風物詩。約4ヘクタールの敷地内に導水ホースを整備し、マイナス気温になる夜間に水を飛ばして制作する。「氷作りは気象学」と話すのは、同温泉社長で「氷点下の森」制作を手掛ける小林繁さん。制作と管理には、長年の経験と独自のノウハウに加えて、天気図や大陸の気圧変化を基にした計算が欠かせない。
小林さんは「極寒の季節、何もない飛騨の奥山の一軒宿にわざわざ来てくれるお客さんのために考えたのがきっかけ。今ではもう無くなってしまったが、冬にブルーの大きな氷塊ができる場所が山にあり、子どものころ、いつも見ていたその原風景がヒントになっている」と話す。
2月11日には「第37回 氷点下の森・氷祭り」も開催される。「氷を通じて、自然の美しさと感動を届けたい。ぜひたくさんの方に見に来てほしい」と小林さん。
これから本格的な冬に入ると氷の厚みがさらに増し、より幻想的な風景になるという。「色のきれいなライトアップを見るなら氷の薄い今の時期がおすすめ」とも。
夕暮れから21時まで点灯する。入場無料(ペット入場不可)。3月31日まで。