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下呂「緑の館」にコーヒー豆専門店-焙煎兄弟、ロイヤルブレンドも10周年

来店を呼び掛ける野村祐貴さん(左)、亮輔さん(右)兄弟と新しく導入した焙煎機

来店を呼び掛ける野村祐貴さん(左)、亮輔さん(右)兄弟と新しく導入した焙煎機

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 「自家焙煎(ばいせん)珈琲の店 緑の館」(下呂市萩原町、TEL 0576-52-3220)が5月12日、敷地内にコーヒー豆専門店「グリーンハウスコーヒー」をオープンした。

店舗の外観

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 「緑の館」は1975(昭和50)年創業、地元のコーヒー好きに親しまれている喫茶店。天皇皇后両陛下が2004年7月13日、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんを訪ねて飛騨に来られた際、昼食後のコーヒーを提供した店としても知られる。当時、特別開発したというコーヒーは誕生年月日から「ロイヤルブレンド4713」と名付けられ、来店客から好評を博している。

 同店ではこれまで、店の一角にある2坪ほどのスペースで小型焙煎機を使ってやり繰りしていたが、昨年夏に偶然、大型焙煎機の出物が手に入り設置場所に困ったため新店をオープンしたという。店舗面積は約19坪。コーヒー豆の焙煎と量り売りが主となる店内では、炒りたて豆の香ばしい香りが一面に漂い、稼働する焙煎機の様子が常時見学できる。

 新店を切り盛りするのは、共に30代の野村祐貴さん、亮輔さん兄弟。「自家焙煎は僕らが始めた。それまでは専門業者から豆を買う普通の喫茶店。2人とも名古屋で同じ師匠に付いて焙煎を修業し、飛騨に帰ってきたのがちょうど10年前。そこで初めて任されたのが『天皇陛下がお飲みになるコーヒーを特別に作ってほしい』というとんでもない大きな仕事だった」と振り返る。

 「だから、ロイヤルブレンド4713は僕らの原点で一生忘れられないコーヒー。この仕事のおかげで店にもたくさんお客さんが来るようになった。7月でお互い10周年を迎えるが、この10年間、ずっと狭い焙煎室でコーヒーの知識や焙煎技術を培ってきた。いつか多くの人に伝えたいと思い描いていた夢がやっとかないそう」と笑顔を見せる。

 商品ラインアップは、量り売り商品として、「レギュラーブレンド」(100グラム=500円)、「ロイヤルブレンド4713」(100グラム=800円)、原産地へ直接買い付けに行ったという豆など常時約20種類を取りそろえるほか、家庭で本格的なドリップコーヒーが楽しめるという「ドリップバック」(5杯分、500円~)、5倍濃縮のコーヒーをボトルに詰めた新商品「カフェオレベース」(600ミリリットル入り、1,000円)など。土産や父の日用のギフト詰め合わせにも応じる。

 「コーヒーで分からないことがあれば気軽にどんどん聞いてほしい。何でも答える。個人差はあるが、コーヒーの中にも口当たりがミルキーとか、後味がかんきつ系とか、冷めると蜜を入れたような甘さを感じるものとかいろいろある。本当かなと思う人、興味のある人は、ぜひ確かめに来てほしい(笑)」と来店を呼び掛ける

 営業時間は8時~19時。木曜定休。

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