暮らす・働く 学ぶ・知る

飛騨神岡で「夢のたまご塾」夏セミナー受講生募集-一般公開講義も

旧神岡鉱山の地下にある宇宙研究施設を見学する参加者たち

旧神岡鉱山の地下にある宇宙研究施設を見学する参加者たち

  • 0

  •  

 飛騨アカデミー実行委員会(飛騨市神岡町、TEL 0578-82-4020)が現在、全国の中高生を対象に「夢のたまご塾」夏セミナーの受講生を募集している。

ミニゼミの様子

[広告]

 将来の進路選びのきっかけに役立ててもらおうと開く同セミナーは今回で11回目。毎年春と夏の2回募集を行っており、夏セミナーは今年で3回目となる。

 スキー場ロッジ「流葉山荘」(飛騨市神岡町)をメーン会場に8月7日~10日の4日間、大学の研究者らを講師に招き、合宿形式で各界の専門分野についての講義を受ける。今回の講師陣とセミナー内容は以下の通り(講義順)。

 8月7日=「生命の進化と体の仕組み」(伊藤貞義さん=東北大学理事)、「科学技術と生活-真の豊かさとは」(高木繁さん=名古屋工業大学学長特別補佐・アドミッションオフィス長)。

 同8日=「カムランド実験-ニュートリノで宇宙を調査する」(丸藤祐仁さん=東北大学ニュートリノ科学研究センター助教)、「素粒子の世界を探る超大型検出器」(ロジャー・A・ウエンデルさん=東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設助教)、スーパーカミオカンデ・カムランド見学、「小脳コンピュータ」(橋口宏衛さん=大同大学ロボティクス学科講師)。

 同9日=「窓から眺める環境・エネルギー問題」(山田保誠さん=独立行政法人産業技術総合研究所・サステナブルマテリアル研究部門環境応答機能薄膜研究グループ主任研究員)、「古墳から何がわかるか」(高橋浩二さん=富山大学人文学部准教授)、「錯視とだまし絵と三次元の知覚」(北岡明佳さん=立命館大学文学部人文学科教授)、ミニゼミ。

 同10日=レールマウンテンバイク体験、「科学と法の交わる場所-人類や社会の発展に科学と法はどのように関わるのか」(橋本基弘さん=中央大学法学部教授)。

 同会事務局長の石橋祥二さんによると、これまでに北は青森県から南は沖縄県まで、毎回県外からの受講者がほぼ9割を占め、最近ではその半数が中学生だという。「『講義の内容が難くて全く分からなかったけど、とても面白かった』という変わった感想を述べる中学生がほとんど(笑)。分からないながらも講義に食らいついていき、ゼミでは高校生を差し置いてリーダーシップを発揮する子どもなどもいて、はたから見ている方も面白い」と目を細める。

 「学校生活を含め、普段の日常からなるべく遠い世界の学問を講義に組み込むようポイントを置いている。ある子は、高校3年で当セミナーに参加したのがきっかけで文系から理系に進路を変更し、浪人して行きたい大学に行ったという話もあった」と石橋さん。

 「きっかけ提供側として少し責任を感じる部分もあるが、その子の人生にとっては良いことだったのではと思っている。毎回参加した子どもたちと研究者から、『とても楽しかった』と言われ私も楽しい。将来の進路に悩む中高生がいたらぜひ飛弾に来てほしい」と参加を呼び掛ける。

 参加費は1人2万5,000円(4日間の宿泊・移動費込み)。定員は先着40人。8月7日の伊藤貞義さん講義(13時30分~15時)と、同10日の橋本基弘さん講義(10時15分~11時45分)は一般も無料参加できる(要事前申し込み)。問い合わせ・申し込みは「夢のたまご塾」ホームページで確認できる。 

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース