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飛騨神岡で「夢のたまご塾」夏セミナー、最先端科学講義や研究施設見学など

東京大学の宇宙線研究施設「スーパーカミオカンデ」を見学する受講生ら(昨年の様子)

東京大学の宇宙線研究施設「スーパーカミオカンデ」を見学する受講生ら(昨年の様子)

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 飛騨神岡で8月2日~5日、中高生を対象に大学教授などが講師となり合宿形式で講義を行う「夢のたまご塾」夏セミナーが開催される。主催の飛騨アカデミー実行委員会(飛騨市神岡町)は現在、同セミナーの受講生を募集している。

講義の様子

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 ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊さんの言葉「今はできないかもしれないが、きっとできるという『夢のたまご』を心にいくつか持とう」から名付けられた「夢のたまご塾」。2004年春に小柴さんや、ノーベル物理学賞受賞者のマサチューセッツ工科大学教授・ジェローム・アイザック・フリードマンさんらが第1回講義を行ったことがきっかけで始まった同塾は、小柴さんが名誉総裁を務め、毎年春と夏に中高生を対象とした合宿セミナーを開催している。

 今回で17回目となる同セミナーは、3泊4日の日程で行う。主な講義と講師は以下の通り。「アジアの恐竜時代」(福井県立恐竜博物館 特別館長・東洋一さん)、「シベリアで未知の言語に取り組む」(富山大学人文学部教授・呉人惠さん)」、「ニュートリノを見る目 KamLAND」(東北大学ニュートリノ科学研究センター助教・渡辺寛子さん)、「スーパーカミオカンデ実験とニュートリノ」(東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設 助教・安部航さん)、「歴史と史料」(岐阜大学地域科学部 准教授・朴澤直秀さん)、「インドの屁(へ)理屈~兎(うさぎ)の角は存在するか?」(名古屋大学大学院 文学研究科長 文学部長・和田壽弘さん)、「化学講義」(名古屋工業大学教授・高木繁さん)、「宇宙生命は存在するか?~天文学者のアプローチ~」(国立天文台副台長・渡部潤一さん)。

 フィールドワークとして、「スーパーカミオカンデ」「カムランド」「京都大学飛騨天文台」見学のほか、ミニゼミ、レールマウンテンバイク体験、自然散策なども予定する。

 同会事務局長の石橋祥二さんは「中学生や高校生には少し難しいと思われる講義も、一流の講師が理解しやすいよう教えてくださるので、楽しみながら学ぶことができる。講義を受ける前は興味がないと思っていたことでも、始まってみたら刺激的でグイグイ引き込まれてとりこになったという例も多い。将来の夢につながるきっかけになってくれれば」と話す。

 合宿中は、交通の便が悪い飛騨ならではのメリットも。「講師陣も同じ宿舎に泊まり、文字通り寝食を共にするので、じっくりと話す機会がある。いろいろな地域から集まった若者同士の交流が始まるのも当セミナーの大きな特徴」と石橋さん。

 参加費は2万5,000円(宿泊費込み)。参加資格は中高生および同等年齢者。定員は40人で定数に達し次第締め切る。

 開講講義「アジアの恐竜時代」(8月2日)と、閉講講義「宇宙生命は存在するか?~天文学者のアプローチ~」(同5日)は一般も聴講できる(要申し込み)。参加無料。問い合わせは、同事務局(TEL 0577-82-4020、平日午前のみ)まで。

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