高山短大付属幼稚園(高山市下岡本町)で7月5日、「七夕の会」と「ササ焼きの会」が行われ、園児たちが一足早い七夕行事を楽しんだ。
1978(昭和53)年の開園当初から行っている2つの会は今年で34回目。通常、飛騨地域の七夕行事は1カ月遅れの8月7日に行われるが、同園では毎年、全国に合わせたこの時期に七夕会を行っている。会場には、飾り付けられた全長約2.5メートルのササ竹11本が並び、園児たちが思い思いの願い事を書いた短冊約220枚が下げられた。
「野球選手になりたい」「ケーキ屋さんになりたい」「お笑い芸人になりたい」など将来の夢から、「いちごの妖精になりたい」「お父さんの足が治りますように」などのかわいい願い事、中には「ジャイアンになりたい」というユニークな夢も。
「七夕の会」では7月生まれの園児を祝う「お誕生会」を行ったほか、教諭による「織り姫とひこ星物語」の紙人形劇や園児たちが「たなばたさま」「たなばたまつり」を歌った。
続いて屋外で行われた「ササ焼きの会」では、昔の飛騨地方の七夕行事で流行った子どもの言葉「七夕の勧進(かんじん)また来年ござれ」を全員で唱(とな)えながら、願い事の短冊を付けたササ竹を燃やした。パチパチと音を立てながら勢いよく燃えるササ竹が燃え尽きると同時に、園児からは大きな歓声が上がった。
七夕会を終え、同園副園長の大久保典子さんは「私も、園児たちが健やかに育ってくれますようにとお願いをした。みんなの願い事が七夕の神様に届きますように」と話した。