JA全農岐阜飛騨家畜流通センター(高山市冬頭町)で1月8日・9日、「飛騨子牛競り市」が開かれた。
2日間にわたる市では、広域飛騨圏内を中心とした肉用牛の生産農家たちが、月齢260日~270日の黒毛和種の雌牛237頭と去勢牛253頭の計490頭を出品した。市場には岐阜県内をはじめ、滋賀県、三重県などから約100人の購買者が訪れにぎわいを見せた。
8日の初競りでは、去勢牛が最高値87万8,850円で競り落とされた。2日間の総平均価格は、雌牛が51万4,323円(前年比115%)、去勢牛が60万8,427円(同111%)と、共に昨年より1割以上高い金額で取引された。
市場関係者によれば、生産者の高齢化や東日本震災などの影響で全国的に和牛子牛の頭数が不足しており、ここ数年は価格が上昇傾向にあるという。
地元生産農家の一人は「さまざまな逆境に負けず、ひたすら良い牛を育てていくことが私たちの使命。3年後の全国和牛共進会宮城大会で良い成果を収めるためにも、地元生産者一丸となってこれからも努力を重ねていきたい」と意欲を見せる。