高山市内で10月9日、国指定重要無形民俗文化財の「秋の高山祭(桜山八幡宮秋例祭)」が開幕した。
旧高山城下町の北半分を守る氏神さまを祭る同祭。朝から晴天に恵まれたこの日、市内各町内の屋台蔵から引き出された祭り屋台が、笛太鼓の音色と共にきらびやかな飾りを光らせて路地をおし歩き、桜山八幡宮前の参道に集結した。今年は改修中の大八台を除く10台の祭り屋台が引きそろえられた。
昨年に続く平日開催となったが、古い街並みや高山陣屋など市内の各観光名所は朝早くからにぎわいを見せていた。桜山八幡宮境内では午前と午後の2回、布袋台によるからくり奉納が行われ、詰め掛けた大勢の観客たちがからくりの妙技に見入り、カメラのシャッターを切ったり拍手や歓声を送ったりしていた。
高山市発表による初日の日中の人出は11万人。雨だった昨年に比べ2万4000人増えた。同日の宵祭りは3万人の人出を予想している。市内の宿泊施設関係者によると、今年は御嶽山噴火の影響による観光客減が心配されたが、修学旅行生など一部でキャンセルが出たほかに大きな変動はなかったという。市では9日・10日の2日間で計20万人の人出を見込んでいる。
祭り屋台巡行は翌10日も行われ、引き回しと引きそろえは9時~16時ごろ、布袋台からくり奉納は11時と13時(共に約20分間)の2回を予定している(雨天時は各屋台蔵公開)。