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高山市、地元高校生デザインのラッピング公用車導入-市の事業アピール

高山市でこれから運用される6台のラッピング公用車と車体デザインを担当した地元高校生たち

高山市でこれから運用される6台のラッピング公用車と車体デザインを担当した地元高校生たち

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 高山市が10月23日、地元高校生たちがデザインしたラッピング公用車6台を導入した。

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 同市が推進する「新エネルギービジョン」構想の一環。市自らが率先してクリーンエネルギー化を図ろうと昨年10月、公用車にハイブリッド車8台を導入し、各車体に冠雪の飛騨山脈、山野草花、臥龍桜(がりゅうざくら)の風景などをラッピングし、「環境都市日本一」への取り組みを掲げてきた。

 今年6月、奥飛騨地域で開催した音楽イベント「FUKUNE」に出演したゴッチさん(ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル/ギター)が現地で高山市長と対談した際には、「市長がド派手な車で帰っていった」とゴッチさんのブログでも紹介されるなど、印象を残す効果的なPRに一役買っている。

 本年度は、トヨタ自動車のプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」6台を公用車に導入するに当たり、市の取り組むさまざまな事業を内外の人に知ってもらい、地元高校生にも行政への関心を高めてもらおうと、斐太高校、飛騨高山高校(山田校舎、岡本校舎)、高山工業高校、高山西高校、飛騨特別支援学校高等部の市内5校にラッピングデザインを依頼した。デザインに高校生を起用するのは今回が初めて。

 デザインテーマは、市が現在取り組んでいる事業36候補の中から各校が任意で1項目を選択。それぞれ、「ブックスタート(図書館の子育て支援事業)」「国際観光都市のおもてなしを伝える」「生物多様性保全推進」「いのちの森づくり」「文化財保護」「御嶽山高地トレーニングエリア活用」を選んだ。今回の導入により、市の公用車527台中、クリーンエネルギー自動車は40台、ラッピング車両は17台となった。

 ブックスタートを選んだ斐太高校1年の仲陽香さんは「一緒に本を読むカラフルなゾウの親子を並べてあたたかい雰囲気を出した。この車をきっかけに本を読む親子が増えたらいいな」と話す。12カ国語で「ようこそ」と歓迎の言葉を話す「さるぼぼ」をデザインした飛騨高山高校3年の冨田若菜さんは「飛騨を訪れたいろいろな国の方に歓迎の気持ちが伝われば」と笑顔を見せる。

 御嶽山の高地トレーニングエリアを選んだ飛騨特別支援学校高等部3年の大坪貴也君は「噴火の影響は少なく、今はもう安全にトレーニングに打ち込める環境にあることを知ってほしい。世界中のスポーツマンに使ってもらい、いい記録をたくさん出してほしい」と呼び掛ける。

 この日の披露式典には生徒20人が出席し、高山市長から車体デザインの記念パネルが各校に贈られた。同車両は、事業の継続状況に合わせて3年後をめどに更新を図り、リース期限の最大7年間運用される予定。

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