高山の映像制作会社「NAUGHTY STUDIO(ノーティスタジオ)」(国府町、TEL0577-72-3625)が制作したMINMI(ミンミ)さんの新曲MV(ミュージックビデオ)が10月9日、ウェブリリースされ話題を呼んでいる。
MINMIさんは、大阪府出身でユニバーサルミュージックジャパン(東京都港区)所属の女性シンガーソングライター。今回発表したシングル曲「スマホfeat. SHINGO★西成」は、今年夏に3万8000人を動員した音楽フェス「FREEDOM aozora 2013 淡路島」で終演直後に動画投稿サイト「ユーチューブ」にデモバージョンを公開し、ファンの間で話題となっていたラブソング。
ユニバーサルでは同曲のMV制作にあたり、「みんなで MINMI ミュージックビデオをつくろう!」と題したキャンペーンを展開。日本初の試みとして、スマートフォン用カメラアプリ「インスタグラム」を使った15秒動画を全国のファンから募集し、クラウドソーシングサイト「ランサーズ」と共同で不特定多数のクリエーターに向けMV制作コンテストを開催。9月9日~23日まで作品を募集していた。
同コンテストには100点を超える応募があり、全作品からMV採用となる最優秀賞1作品を選出した結果、ノーティスタジオが同賞を獲得した。受賞作品は、ファンが寄せた約150点の素材の中から印象的な場面を抜き出し、1本につなぎ合わせた映像が芝生の上に置かれたスマートフォン画面の中で曲とシンクロしながら映し出されるというもの。
同スタジオを運営する寺地福太郎さんと松井一成さんは共に30代前半の若手クリエーター。地元で映像制作のほかにも、写真撮影や各種広告デザインなどを手掛ける2人は「まさか飛騨の田舎でやっている僕たちの作品が選ばれると思っていなかったので、(最優秀賞の)知らせを最初に聞いた時は驚いた。ユーチューブに上がっている公式映像を見た今でも不思議な感じ」と笑顔を見せる。
「制作にあたっては、特徴的な『スマホ』という曲名と飾らない等身大の歌詞を見る人に印象付けるよう、あえてシンプルでストレートなデザインを心がけた。インスタ動画以外の部分も静止画と見せかけて実は全て動画。フルバージョンのMVではよく見ると最後にアリが歩いている(笑)」とも。
寺地さんは「普段主な仕事として請け負っている結婚式の生い立ち映像作成などのノウハウを実直に生かした。歌手として頑張っている地元の後輩・FALCON(ファルコン)のMVを9月に制作したが、その際、彼の歌の歌詞に共感したこともモチベーションに繋がった」と話す。
現在ユーチューブで公開中のMINMIさんの新曲MVは1分16秒のショートバージョン。ファンからも好意的なコメントが寄せられている。6分29秒のフル楽曲は、音楽配信サイト「iTunes」「レコチョク」からダウンロードできる。価格は250円。
MINMIさんは、10月12日~14日に大阪・難波のアメリカ村でフリーライブや「チンドン屋」と共に街を練り歩く新曲配信記念キャンペーンを開催する予定。詳しくはMINMIさんのツイッターで確認できる。