暮らす・働く

飛騨高山の夏の風物詩「馬頭の絵馬市」、山桜神社などで始まる

山桜神社の絵馬市では遠方から紙絵馬を買いに訪れる人も

山桜神社の絵馬市では遠方から紙絵馬を買いに訪れる人も

  • 0

  •  

 山桜神社(高山市本町2丁目)で8月1日、江戸時代より今日まで続く飛騨高山の夏の風物詩「馬頭(ばとう)の絵馬市」が始まった。

[広告]

 「馬頭の絵馬市」は江戸時代、明暦の江戸大火の折、火に包まれた君主の危急を救った飛騨国高山城主金森頼直の愛馬「山桜」を祭り、「馬頭観音さま」として鎮火の守護神としてあがめられた事が始まりといわれる。同神社は「山桜」が飛騨で晩年を過ごした厩舎(きゅうしゃ)があった跡地に立つ。

 絵馬は板でなく紙に書かれた「紙絵馬」が一般的だ。絵馬には「火の用心」「家内安全」「商売繁盛」「交通安全」などの祈願印に囲まれて、宝物を担いで走る馬の様子が描かれている。高山市を中心に、飛騨の各家庭や商店の玄関先に、この絵馬が貼られている光景が見られる。

 絵馬市では名馬の値になぞらえて、100円を100万両と呼ぶ「松倉相場」で取り引きされ、訪れた人々は「1,500万両」「2,500万両」といった景気のいい掛け合いを楽しんでいる。

 山桜神社での開催は今月15日まで。馬頭観音の縁日となる毎年8月8日~10日には、「山桜」の亡骸が祭られたという松倉山大悲閣(高山市松倉町)でも絵馬市が開催されるほか、市内各所でも15日まで絵馬が販売される。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース