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下呂温泉の料理旅館「小川屋」、朝ごはんフェス連覇-過去最多1000宿の頂点に

小川屋の「朝ごはんフェス2014」出品メニュー「薬膳がゆ」(右)と「アユの一夜干し 」(左) ©楽天トラベル

小川屋の「朝ごはんフェス2014」出品メニュー「薬膳がゆ」(右)と「アユの一夜干し 」(左) ©楽天トラベル

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 下呂温泉の料理旅館「小川屋」(下呂市湯之島、TEL 0576-25-3121)が9月2日、東京・渋谷で開催された「朝ごはんフェスティバル2014 頂上決戦」で2年連続の優勝に輝いた。主催は楽天トラベル(東京都品川区)。

優勝の喜びを語る川向和美料理長

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 旅行予約サービス「楽天トラベル」に加盟する全国の旅館・ホテルが「日本一の朝ごはん」の座を懸けてしのぎを削る同フェスは今年で5回目。今大会は過去最多という約1000軒の宿泊施設がエントリーした。

 今年4月にウェブ投票で1次予選を行い上位29施設が地区予選に進出(うち前回優勝1施設はシード出場)。5月~6月に全国5エリアで地区大会を開き、各大会の優勝6施設が「頂上決勝」に臨んだ。楽天トラベルによると同大会連覇は小川屋が初めて。

 当日は、全日本調理師協会名誉会長で日本料理「神田川本店」店主の神田川俊郎さん、イタリアン「リストランテ・マッサ」オーナーシェフの神戸勝彦さん、フレンチ「ラ・ロシェル」オーナーシェフの坂井宏行さん、「レストラン中村孝明」オーナーシェフの中村孝明さん、日本中国料理協会会長で「四川飯店」オーナーシェフの陳建一さん、料理研究家の浜内千波さんらを審査員に招き、実食審査を行った。準優勝には、神戸ハーバーランドの「ホテル ラ・スイート」、3位には、福岡市中央区の「ホテル イル・パラッツオ」が選ばれた。

 日本一の栄冠に輝いた朝ごはんは、小川屋がスイートルーム「碌間(ろっかん)」の宿泊客向けに提供しているメニューで、「薬膳がゆ」と「アユの一夜干し 」を出品。薬膳がゆは、地元特産の米「龍の瞳」にアワビ、マツタケなど13数種類の薬膳食材を使い、貝柱からとったスープで仕立てたもの。一夜干しは、飛騨川で採れたアユを白川町産茶葉の入った香炉で食前に温めて提供した。

 頂上決戦を終え、審査員の中村孝明さんは「難しい薬膳をとてもよく勉強している。アユの一夜干しは釣り好きの人にとってはたまらない一品。下呂の味が素晴らしい。食べる人の健康を考え四季を取り込んだ丁寧な仕事に日々従事している姿がうかがえる」。浜内千波さんは「素材のままの味が生かされており、余計な塩分がほとんど使われていない。細部にわたるまで健康に配慮された素晴らしい朝ごはん」と評価した。

 同館料理長の川向和美さんは「和食が世界遺産に登録されたこともあり、今回は『おもてなし』をテーマに和の献立を考案した。滋味と健康に気遣った食材選びと調理法が高く評価されてうれしい。日本料理の基本を今一度見直す、いいきっかけにもなった」と話す。

 「今年も優勝」と意気込む決戦当日は、下呂市の観光協会員や旅館関係者たちがご当地キャラ3体と共に応援団を結成し会場に駆け付けた。同館広報担当者の寺尾直樹さんは「実際に2連覇の知らせを聞いた時は驚きと同時にホッとした。そうそうたる『料理の鉄人』の審査員の方々に日頃私たちが追求しているこだわりを知ってもらい、直接お褒めの言葉まで頂けて光栄。今回をきっかけに、また多くの方に下呂温泉まで足を運んでいただければ」と笑顔を見せる。

 スイートルーム5部屋を備える「碌間」の宿泊料金は、1人1泊2食付き=3万2,400円~3万8,000円(2人1室利用の場合)。朝食は昨年と今年の優勝メニューから選べる。

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