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飛騨経年間PVランキング1位は「マイマイガ、ゾンビウイルス集団感染」

一心不乱に葉を食べ続けるマイマイガの幼虫(中央)

一心不乱に葉を食べ続けるマイマイガの幼虫(中央)

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 飛騨経済新聞2014年の年間PV(ページビュー)ランキング1位は、マイマイガ幼虫の大群が飛騨山中で「ゾンビウイルス」に集団感染した事を報じた記事だった。

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 ランキングは今年1月1日から12月25日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。

1. マイマイガ、飛騨山中で「ゾンビウイルス」に集団感染-大量死、住宅地でも確認(7/7)
2. 「高山旭座」閉館へ-無情のカウントダウン、飛騨から映画館が消える日(6/26)
3. 高山のハンバーガー店、外国人口コミランキングで全国2位に(6/13)
4. 高山のうどん店「新井製麺所」、閉店へ-59年の歴史に幕(1/14)
5. LINEスタンプに「飛騨弁」登場-「ひだっち」がコミカルに40パターン(10/24)

6. 岐阜県でドングリ大凶作、全域に今秋「クマ大量出没」注意呼び掛け(9/9)
7. 「高山旭座」閉館-飛騨唯一の映画館、30年の歴史に幕(9/3)
8. 飛騨高山・平田酒造場「酔翁」、英ロンドンで王座に-IWC2014「SAKE部門」(7/17)
9. 高山「新井製麺所」跡に新店「さん平うどん」-ファンが出店、カレーうどんも(10/2)
10. 映画「ポプラの秋」、高山市内でロケ-中村玉緒さん、本田望結さんら出演(6/4)

 1位の記事に登場する「マイマイガ」は、2013年夏から飛騨地方で爆発的に大量発生した体長4~10センチほどのドクガ。おびただしい数の卵の一斉ふ化が始まった今夏、成虫の襲来を恐れて飛騨各地のいたる所で明かりが消され、予定していたイベントなども相次いで中止に追い込まれた。

 ところが一方で、マイマイガ幼虫の食害による森林被害が特に大きかった白川郷や天生峠山中を中心にバキュロウイルス科ウイルス(通称・ゾンビウイルス)のパンデミック(感染爆発)が発生。大量の幼虫が死滅し、一連の騒動は一気に沈静化に向かい収束した。視界を覆い尽くすドクガ飛来の悪夢に怯えていた地元民たちは一様に胸をなで下ろし、大自然の摂理が招いた不思議な話は、同記事をきっかけにあらゆるメディアで取り上げられ全国各地を駆け巡った。

 2位と7位は、飛騨から映画館がなくなった話題。10位にランクインしたオール高山ロケの日本映画上映を目前に控えていた矢先の出来事に、言葉を失った人も少なくなかった。4位は59年の歴史に幕を閉じたソウルフードの名店。いずれも、多くの地元民がそれぞれの思い出と共に「ありがとう」「おつかれさま」の言葉で最後を見送った。

 6位は、現実のものとなり緊張が続いたドングリの不作によるクマ大量出没注意、ほかにも、多数の犠牲者が出た御嶽山噴火、また今月17日から降り続いた記録的な大雪の影響で、飛騨各地では停電、断水、通行止めなどの被害が相次ぎ、現在も一部地区で復旧工事が進められているなど、例年にない自然現象が浮き彫りとなった一年でもあった。

 3位、8位、5位、9位は元気な飛騨の話題。ランクイン記事のほかにも、全国区で輝かしい成績を納めた地元固有の食材や料理、伝統文化などが多方面で注目を浴びた。このほか、本年度から、地域に特化したクラウドファンディング事業も活発化の兆しを見せ始めるなど、明るい地域の未来作りに向け、今後もさらなる躍進を目指す地元民の活躍に期待が懸かる。来年も「街の記録係」として広域飛騨圏の動向を伝えていきたい。

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