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高山の銭湯で四季イベント始まる-ヒノキ間伐材で湯船にメッセージ木板

ヒノキのメッセージ木板が浮かぶ湯船(稲荷湯)

ヒノキのメッセージ木板が浮かぶ湯船(稲荷湯)

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 高山市中心市街の銭湯で5月2日~6日、飛騨産ヒノキの間伐材で作った木板にメッセージを書いて湯船に浮かべる「木楽(きらく)にメッセージ」が開催された。

メッセージを書き込む利用客(関連画像)

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 「木」がテーマの飛騨高山文化芸術祭「こだま~れ2013」の一環として開かれた同イベント。市内にある鷹の湯(宗猷寺町)、天満湯(天満町)、中橋湯(片原町)、桃の湯(朝日町)、ゆうとぴあ稲荷湯(八軒町)で四季を通じて年4回、毎回メッセージテーマを変えて木板の数を増やしていく。

 今回のテーマは「いつも元気をくれる子どもたちへ」。各銭湯では、「まんまる笑顔をありがとう」「元気にすくすく大きくな~れ」など、市民らから子どもに寄せられたメッセージ木板を湯船に浮かべたほか、店内に白木板を設置し利用客らが自由にメッセージを書き込めるなどした。

 高山市中心市街は、岐阜県内で最も数多く昔ながらの庶民派銭湯を残す地域だが、銭湯の数は昭和40年代の27軒をピークに減少の一途をたどり、最近2年間ではボイラーの老朽化などを理由に3軒の銭湯が相次いで廃業。現在では5軒が営業を続けるのみとなっている。

 稲荷湯店主の中村逸郎さんは「銭湯離れが進んで久しいが、連休中はかつてのにぎわいが少し戻ったようでうれしかった。このイベントをきっかけに銭湯に足を運んでいただき、内風呂では味わえない開放感や満足感を味わってもらえれば」と期待を寄せる。

 ヒノキの香りが漂う湯船では、木板を投げ合って遊ぶ子どもたちを大人がたしなめる一幕も。利用客の一人は「いつの間にか逆になってしまったが、昔は銭湯に子どもがいっぱいいて、騒ぎすぎて自分もよく怒られた」と笑顔を見せる。

 入浴料は、中学生以上=400円、小学生=150円、乳幼児=70円。次回以降の予定は9月(テーマ=いつもやさしいおじいちゃんおばあちゃんへ)、11月(同=いつも大事に育ててくれるお父さん・お母さんへ)、来年2月(同=いつもがんばっている自分へ)。

 イベント期間中は全銭湯を巡ると記念品を進呈するスタンプラリーも行う。詳細は同祭ホームページでも確認できる。

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