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お猿のくぅ、来振寺節分祭で火渡り初挑戦-はかま、ちょっと焦げる

火柱の勢いにおののくお猿のくぅ(写真提供=お猿のくぅ)

火柱の勢いにおののくお猿のくぅ(写真提供=お猿のくぅ)

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 飛騨高山のゆるキャラ「お猿のくぅ」が2月2日、岐阜県揖斐郡大野町にある来振寺(きぶりじ)の「節分星まつり」に招待され、伝統の厄払い行事「火渡り」に挑戦した。

初の火渡りに挑むお猿のくぅ

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 節分に合わせ開かれる町指定民俗無形文化財の同祭は、毎年多くの参拝者でにぎわう。中でも「火渡り」は、一年の無病息災や家内安全を祈願する「柴灯大護摩供」(さいとうだいごまく)の炭火の上を素足で歩く儀式で、岐阜市柳ヶ瀬商店街のキャラクター「やなな」が引退の2013年まで毎年欠かさず参加してきた恒例行事。

 やななは火渡り初挑戦の2009年、600体がエントリーした全国ゆるキャラランキングで総合1位を獲得。その後も破竹の勢いを得て人気者になった。くぅはやななの開運エピソードにあやかり、岐阜県1位のゆるキャラとして跡目を引き継ぐ覚悟を示すため参加を決意したという。

 くぅの火渡り挑戦は今回が初めて。鉢巻きに剣道着と裃(かみしも)姿でりりしく決めたくぅは「ドキドキだけどワクワクするぞ」と余裕の表情。ヒノキの枝に覆われた高さ約2メートルの護摩壇が境内に設けられ、山伏姿の行者が登場すると護摩木(ごまき)に火がくべられ祈願が始まった。盛大に炎を上げる灼熱(しゃくねつ)の火柱を前に、くぅが思わず「帰りたい」とつぶやく場面も。

 僧侶たちの唱える経文が響き参拝者たちが次々と火渡りを果たす中、山伏にお守りの御幣(ごへい)を渡され意を決したくぅは、「苦(九)を超える」に掛けた約9メートルの炭火の上を足早に渡っていった。「途中、何か焦げ臭いにおいがして正直焦ったぞ。よく見たらはかまがちょっと焦げて穴が開いていた。大爆笑するやななの顔が浮かんだ」とくぅ。

 その後、集まった大勢の参拝者の前で福豆まきの大役も終え、安堵(あんど)の表情を浮かべるくぅは節分の鬼に扮(ふん)し、参拝に来ていた岐阜県可児市の非公認ゆるキャラ「ハコモ」にちょっかいを出したり、青竹に酒と笹(ささ)を浸して護摩の火で温めた振る舞いの笹酒を飲んだりして祭りを満喫した。

 「今年はしっぽに火が付いた燃える男の心境で、ますます岐阜を盛り上げていくと心に誓ったぞ。来年の祭りは知り合いのゆるキャラたちも呼んで一緒に楽しめるといいな」と話していた。

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