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飛騨山椒使った「薬膳カレー」-奥飛騨の喫茶店主が2企業と共同開発

「飛騨山椒入り薬膳カレー」を考案した「穂高屋」店主の新倉眞由美さん

「飛騨山椒入り薬膳カレー」を考案した「穂高屋」店主の新倉眞由美さん

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 奥飛騨温泉郷中尾高原の喫茶店「穂高屋(ほたかや)」が9月6日、飛騨産の山椒(さんしょう)と50種類の薬膳素材を使ったレトルト食品「飛騨山椒入り薬膳カレー」の販売を始めた。

穂高屋の「飛騨牛薬膳カレー」

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 同商品は、奥飛騨特産の「飛騨・高原(たかはら)山椒」を生産する「飛騨山椒」(高山市奥飛騨温泉郷村上)と全国各地でご当地薬膳食品を手掛ける「日本薬膳」(埼玉県坂戸市)のコラボ商品。

 きっかけは昨年6月ごろ、「穂高屋」店主の新倉眞由美さんが客の健康を思って日本薬膳の薬膳カレーをメニューに加えたことから。ある時、スパイスに唐辛子でなく地元特産品の山椒を使えば味も面白いし地域おこしにもつながると思いつき、2企業の社長に開発を提案したところ意気投合した。

 「飛騨・高原山椒」は奥飛騨の標高約800メートルで栽培・収穫される青山椒で、香りと辛味(しびれ)が強く、長持ちする風味が特徴。2011年には財団法人「食品産業センター(JFIA)」が推進する地域食品ブランド表示「本場の本物」の認定を受けている。

 日本薬膳は「地域の人と共に日本の食文化を考え食卓改善を図る」をモットーに、25年前から「食べるほどに健康になる薬膳食品」を開発・研究。これまでに全国60カ所以上で地域の特産品を生かしたご当地薬膳カレーを手掛けている。

 飛騨山椒によれば、カレーとのマッチング商品は初の試み。新倉さんは「開発にあたっては何十種類ものスパイスやハーブとの配合割合に苦労し、3者で試行を重ねた結果50種類になった。中でも飛騨の山椒最大の特徴であるしびれるような辛味と清涼感のある風味がはっきりと分かるよう、あえて主張を前面に残した。人によって好みは分かれるかもしれないが、今までにない新しいカレーの味ができた」と自信を見せる。

 同商品にはラードや小麦粉を使っておらず、賞味期限は2年と日持ちがよいのも特徴の一つ。日本薬膳の山岡清社長は「1年たっても山椒の風味は全く消えておらず、製造直後の物より1年物のほうが熟成して味がなじんだせいか口当たりがまろやかでおいしかった」と話す。

 新倉さんは「ローカロリーでヘルシーなノンミートカレーで固形具も入っていないので、好きな肉や野菜、シーフードを入れたりうどんにかけたり、スパイス調味料としてもおすすめ。自分流のアレンジを楽しみながらお好みで食べてほしい」と笑顔を見せる。

 価格は1箱200グラム入り600円。穂高屋では「飛騨山椒入り薬膳カレー」に飛騨牛肉と地元産玉ネギやトマトを合わせた「飛騨牛薬膳カレー」(1,000円)も提供している。営業時間は8時30分~21時30分。商品販売に関する問い合わせは同店(TEL 0578-89-2881)まで。

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