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鍾乳洞でボトルキープ-「飛騨大鍾乳洞」が酒の低温貯蔵庫新設

鍾乳洞内に新設された酒貯蔵庫

鍾乳洞内に新設された酒貯蔵庫

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 飛騨大鍾乳洞(高山市丹生川町、TEL 0577-79-2211)で1月9日、低温の洞窟内に酒を貯蔵し味の変化を検証する試みが始まった。併せて、一般来場者や修学旅行生を対象とした「ボトルキープ」企画もスタートした。

4月に発売予定のオリジナル低温貯蔵酒

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 支配人の長沼伸彦さんによれば、同鍾乳洞は日本の観光鍾乳洞の中で最高地となる標高900メートルに位置し、内部は年間通じて常にセ氏10度前後の低温状態が保たれているという。洞窟内ではこれまでにウドの栽培実験などを行ってきたが、酒の貯蔵検証実験は今回が初めて。

 鍾乳洞入り口から150メートルほど進んだ地点に新設した洞窟低温貯蔵庫内には、飛騨の地酒の代表銘柄など32種類160本のほか、5種類のオリジナル限定酒として、高山の各酒蔵とコラボした日本酒3種類「原酒」「吟醸」「特別純米」各500本と麦焼酎240本、山梨県勝沼産「赤ワイン」240本の計2140本が所狭しと並ぶ。

 長沼さんは「当鍾乳洞は光や温度変化による品質劣化リスクが低いため、酒類貯蔵には理想的な環境と思われる。今回の取り組みが新たな客層を呼び込むきっかけにつながれば」と期待を寄せる。

 酒は低温で長期保存すると独特のまろやかな味わいになるという。地酒160本は実験用のため非売品だが、オリジナル酒は状況を見て今年4月から販売を始める予定(価格未定)。

 現在、同鍾乳洞では新商品発売に合わせた「ボトルキープ」の申し込みも受け付けている。「20歳になったらまたおいで」と題した企画は、全国の小中学校修学旅行生が対象。田舎体験を展開する「乗鞍グリーンツー」(高山市丹生川町、TEL 0577-79-2523)を通じ同町に宿泊した子どもたちに、オリジナル酒5種類の中から好きな1本を選んでもらい証明書を発行する。20歳を過ぎて鍾乳洞を見学した際、証明書提示で思い出のキープボトルを無料進呈する。

 「時の贈り物・ボトルキープ」は一般来場者が対象。購入したオリジナル酒を3年~10年間、洞窟内貯蔵庫で長期管理し希望日に希望の場所に送り届ける。「誕生日や特別な日の贈り物に最適では」と長沼さん。

 営業時間は9 時~16時(4月~10月は8時~17時)。入場料は、大人=1,000円、小中学生=500円。

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