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乗鞍スカイライン開通 畳平で乗鞍岳山開き祭も

濃霧の乗鞍スカイラインを走る開通祝い仕様のシャトルバス

濃霧の乗鞍スカイラインを走る開通祝い仕様のシャトルバス

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 飛騨山脈・乗鞍岳を走る山岳道路「乗鞍スカイライン」(高山市丹生川町)が5月15日、冬季閉鎖を終え約半年ぶりに開通した。

乗鞍岳の残雪を楽しむ入山客たち

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 ふもとにあるシャトルバス発着場の朴の木平バスターミナル(同町)では出発式が行われ、地元団体の代表者らによるテープカットの後、開通を待ちわびた観光客を乗せたバスは、標高1684メートルの平湯峠を起点に出発。道中は濃霧がたちこめるあいにくの天候となったが、最大で高さ5メートルにおよぶ雪の壁の間をかいくぐりながら標高2702メートルの終点・乗鞍岳畳平を目指して走った。

 11時に気温3.5℃を記録した畳平では同日、乗鞍岳山開き祭が開かれ、敷地内の「乗鞍本宮」では岐阜県側と長野県側の観光関係者など約50人が安全祈願神事に参列。これから始まる登山シーズンに向け入山者たちの安全を祈った。

 同祭ではこのほか、たる酒や丹生川町産飛騨トマトのストレートジュースの振る舞い、伝統芸能の獅子舞でにぎわい、山開きの祝いに駆け付けた同町のゆるキャラ「すくなっツー」も、酸素の薄い高地で頭や手を振りながら愛嬌を振りまいていた。

 東京から来たという年配夫婦は「晴れた日には雲海の先に富士山まで見渡せるが、今日はあいにくの天気で少し残念。だが、こんな(天候の)日はライチョウ(国指定天然記念物)の動きが活発でよく姿を見せる。帰りの時間までに一目でいいから見てみたい」とカメラの望遠レンズを操っていた。

 飛騨乗鞍観光協会によると、山開き初日の入山者数は550人。今シーズンは16万5000人の人出を見込む。本年度から、長野県側と岐阜県側の計9団体合同の新体制で発足した「乗鞍山開き実行委員会」では、年間・シーズンを通じてさまざまな企画やイベントを提案し、今後の山岳観光事業を盛り上げていくという。

 同スカイラインはマイカー規制のため、許可車両以外は通行不可。濃飛バス(高山市)の乗鞍行きシャトルバスは10月31日まで毎日運行する(荒天時通行止め除く)。朴の木平バスターミナル発着の乗車料金は、大人・往復=2,300円、小学生以下・同=1,150円。駐車場無料。  

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