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高山で「飛騨春慶の弦楽器」完成披露コンサート-東京フィル楽団員が演奏

日伊の職人が伝統技術を持ち寄り完成した弦楽器4丁

日伊の職人が伝統技術を持ち寄り完成した弦楽器4丁

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 高山市民文化会館(高山市昭和町)で3月27日、東京フィルハーモニー交響楽団メンバーによる「飛騨春慶弦楽四重奏コンサート」が開催される。

飛騨春慶バイオリンを受け取る東京フィルの荒井さん

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 「ふれる」「つくる」「つなぐ」をキーワードに昨年4月から1年間、「木」をテーマにした100余りのプロジェクトを展開してきた飛騨高山文化芸術祭「こだま~れ2013」クロージングイベントの一環。

 今回、同祭の目玉企画として実施された「春慶塗で弦楽器を作ろう」プロジェクトは、名器ストラディバリウスを生んだ伊クレモナ市の弦楽器に飛騨高山特有の漆工技術である飛騨春慶を施す試みで、互いの国の伝統技術を持ち寄り新しい文化芸術を創造しようというもの。

 クレモナ市の楽器製作者リカルド・ベルゴンツィさんが手掛けた白木のバイオリンバイオリン2丁とビオラ、チェロ各1丁は昨年6月、高山市の春慶塗師で伝統工芸士の熊崎信行さんの元に届けられ、約3カ月半かけて塗り工程が終了。同12月、東京の楽器職人の手により弦が張られ、日伊の職人技を融合させた世界的にも珍しいコラボ弦楽器が誕生した。

 4丁の弦楽器は現在、東京フィル楽団員4人の元で初披露の準備中。完成披露の弦楽四重奏コンサートでは、バイオリン=荒井英治さん(ソロ・コンサートマスター)、栃本三津子さん(フォアシュピーラー)、ビオラ=須田祥子さん(首席奏者)、チェロ=金木博幸さん(首席奏者)が、モーツァルト、ブラームス、ハイドンの楽曲や日本の歌メドレーを演奏する予定。

 会場では当日、同プロジェクトのドキュメンタリー映像上映や、春慶塗師・熊崎さんと演奏者らによるトークショー、リカルド・ベルゴンツィさんからのビデオレターなども紹介する。

 18時30分開場、19時開演。入場無料。現在、高山市内各所で入場整理券を配布している。問い合わせは同祭実行委員会事務局(高山市生涯学習課内、TEL 0577-35-3155)まで。

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