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高山・丹生川町の「すくなかぼちゃ」、イオン販売網通じ全国ブランドへ

ヘチマのような細長い形が特徴的な「宿儺(すくな)かぼちゃ」(写真提供=JAひだ丹生川支店)

ヘチマのような細長い形が特徴的な「宿儺(すくな)かぼちゃ」(写真提供=JAひだ丹生川支店)

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 高山市内のホテルで3月28日、「飛騨高山・宿儺(すくな)かぼちゃ食の匠推進協議会」の設立総会が行われた。同協議会は流通大手イオンが行っている「食の匠プロジェクト」の一環として行うもので都道府県連携としては岐阜県が初となる。

連携趣意書を交わした関係機関の各代表者ら

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 同協議会設立のきっかけは昨年11月、イオンリテール(千葉県千葉市)主催で行った「ぎふ伝統食文化グランプリ」で「すくなかぼちゃ」が最優秀賞グランプリを獲得した事によるもの。設立総会では連携締結式が行われ、生産者団体、岐阜県、高山市、JAひだ、イオンリテールから各代表者らが集まり連携趣意書を交わした。

 イオンが提唱する「フードアルチザン(食の匠)プロジェクト」は「古(いにしえ)の価値を次世代へ」をテーマに、日本で類まれな食文化を支える食材や伝統技術を地域の人々と関係機関が対等なパートナーシップ組み保護・保全活動の支援をするというもの。これまで桜島大根(鹿児島)やジュンサイ(秋田)などを全国発信してきた。今後も「知る人ぞ知る」地域の食文化を掘り起こし日本の共有財産として全国に紹介・発信していくという。

 今回選ばれた「すくなかぼちゃ」は高山市丹生川町を中心に生産されており、ヘチマのような細長い独特の形にほっこりとした食味と通常のカボチャより強い甘味が特徴。

 生産者団体で組織する「丹生川宿儺かぼちゃ研究会」の若林定夫会長は「固有種の保全のための研究会設立から今年で10年になるが、これからも頑張れと後押しされたようで励みになる。全国展開を『すくなかぼちゃ』の新しい魅力発掘や商品開発につなげ、産地の風景や生産者も一緒にPRしていきたい」と話す。

 同プロジェクトでは今後、関係機関と研究を進めながら生産拡大の安定化を図ると共に加工品や新商品の開発を行い、全国のイオン販売網で「すくなかぼちゃ」を全国に紹介していく予定。

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