高山市相生(あいおい)町の飲食店主らが3月、自らの経営する店が立ち並ぶ飲食店通りの路地を「あいおい味横丁」と命名し案内看板を設置した。
「『横丁命名』という長年の夢がかなってうれしい」と話すのは店主有志代表で同横丁内に老舗のすし店を構える沖村道也さん。「きっかけは町内会の集まりの際、飲食店主同士で話していた時。さまざまなジャンルの店が集まっているこの路地の店舗が一丸となって、何か活気づく事を始めようと話が弾んだ」と振り返る。
高山の駅前中央通りと国分寺通りを結ぶ長さ約100メートルの同横丁には、「居酒屋」「スナック」「すし」「天ぷら」「焼き肉」「割烹」といった多彩なジャンルの飲食店が軒を連ね、駅前中央通り側に設置した看板では横丁にある12の店舗名を紹介している。付近を歩く観光客から高山駅への行き先を問われるケースが多い事から、駅の方角を示す案内板も付けた。
「看板を設置してから間もないが、地元では早くも横丁名が浸透してきたようだ。タクシーで横丁の名前を出してこの場所まで来てくれるお客さんも徐々に増えてきている」と沖村さん。
沖村さんは「地元民の生活に根ざした店がある横丁として、ホッと一息つけるこの路地の雰囲気を大切に守っていきたい。今後の試みとしては、横丁の店舗が連携した夏祭りや歩行者天国など、皆が楽しめるイベントを計画したい」と意欲を見せる。