飛騨市図書館(飛騨市古川町)2階「にじの広場」で4月13日、春の恵み「シラカバの樹液」に親しむワークショップ「シラカバ樹液を使ってみよう」が開催される。主催は飛騨市地域コーディネーターの都築朋恵さん。
愛知県豊川市出身の都築さんは一昨年から2年間、飛騨市神岡町山之村地区に住み地元民と交流を図ってきた。「四季を通じた暮らしの中で、地元のおじさんたちが春になるとシラカバから樹液を採取し、焼酎の樹液割りなどを楽しむ光景が衝撃的だった」と振り返る。
シラカバの樹液は無色透明で、飲むとほのかな甘みがある。人工甘味料キシリトールの原料としても知られ、抗菌作用や整腸作用などの薬効成分を持つとされている。フィンランドなどの北欧圏では「森の看護婦」とも呼ばれ、古くから健康飲料水として飲み継がれているという。
都築さんによると、シラカバ樹液が採取できるのは木が芽吹くために枝先まで栄養を送る春先のわずか4週間だけ。10℃くらいの気温差がある日に1本の木から2リットルほど採れるという。山之村では今年も3月末ごろから採取が始まった。
「貴重な春の恵みを興味のある仲間と楽しめたらと思い企画した。樹液は火を通すと甘みが増す気がする。沸かした樹液でコーヒーや紅茶を作って飲むとおいしい」と都築さん。時間がたつと酸味が増すといい、ワークショップ参加者にはせっかくならおいしい樹液を提供したいと前日にフレッシュなシラカバ樹液を山之村まで採取しに行くという。
当日は、樹液で入れたコーヒーや紅茶が楽しめるほか、飛騨市河合町で採れたハーブ(レモングラスを予定)を樹液で煮出した素材を使ってのせっけん作りを行う。
開催時間は13時30分~15時30分。参加料は500円(原材料費含む)。申し込みは飛騨市企画課・都築さん(TEL 0577-73-6558)まで。