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高山に「ミニSL」の定期線完成-全長190メートル、「おもちゃ鉄道 ポッポ公園線」

同公園に保存されている「キ132」19648号機関車(左)と蒸気を上げて走るミニSL(右)

同公園に保存されている「キ132」19648号機関車(左)と蒸気を上げて走るミニSL(右)

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 高山市総合福祉センター敷地内に9月6日、ミニSL専用定期線路「おもちゃ鉄道 ポッポ公園線」が完成した。運営は、NPO法人高山おもちゃ病院(高山市三福寺町、TEL 0577-32-0650)と高山市社会福祉協議会(高山市昭和町、TEL 0577-35-0294)。

ミニSLの定期運行線完成を喜ぶメンバーたち

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 同センターに隣接する「ポッポ公園」を発着駅に全長190メートル(乗車距離180メートル)の線路を備える同線。今年10月に80周年を迎えるJR高山線全線開通を記念して2年前から計画し、同NPOスタッフと同協議会などのボランティアメンバー計10人が今年4月から工事に着手。延べ80日間を費やし完成にこぎ着けた。

 同線には、鉄橋、トンネル、踏切、車両の向きを変える転車台を設け、全て可搬式。設備一式が格納できる車庫も敷地内に手作りした。同NPOメンバーの中には元国鉄(JR)OB職員や鉄道マニアなども在籍し、「渡る音のリアルさが自慢」という鉄橋には国鉄カラーを採用するなど細部にまでこだわった本格的な仕上がりとなっている。

 車両は、本物の石炭を燃料に走るミニチュア蒸気機関車(ミニSL)をはじめ、電気で走る機関車の計2両編成で運行。おもちゃ病院では現在、電気式新車両「N700系新幹線」の開発も今年10月に向け急ピッチで行われているという。

 開通式が行われたこの日は、同会場内で初開催の「飛騨グルメグランプリ」が行われたこともあって多くの親子連れでにぎわい、約600人が乗車。翌日も運行され、2日間で計1200人ほどが乗車し、汽笛の音と子どもたちの楽しそうな声が会場内にこだましていた。

 高山おもちゃ病院院長の福田仁重さんは「これまでも飛騨各地のイベント会場に出向き、1万人以上の乗客に人気を博してきたが、今回線路を3倍以上に拡張し、本物のSLの真横で走らせる定期線を開通することができ感無量の思い。今後はポッポ公園線を皮切りに新線を開拓し多くの笑顔を増やしていけたら」と意欲を見せる。

 乗車無料。3月~10月の第4土曜に定期乗車会を開く予定。運行時間は11時~15時(随時)。荒天中止。問い合わせは同センターまで。

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