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飛騨小坂で「かんじき」の材料作り-マイかんじき作り&滝めぐり体験ツアーに向け

「わかんじき」の曲げ木作業

「わかんじき」の曲げ木作業

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 下呂市の「がんだて公園」(下呂市小坂町落合)で11月28日、ツアースタッフによる輪かんじき(=わかんじき)の材料作りが行われた。来年1月に開催される冬の滝めぐり体験ツアーの準備として行われたもの。企画は「ぬちぐすいワンズ」(名古屋市中区大須)。

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 輪かんじきの材料作りを行ったのは、元営林署職員や地元の山と自然に精通するスペシャリスト集団で組織するNPO法人「飛騨小坂200滝」のメンバーら9人。通年行われる滝めぐりツアーではコースの整備からツアーガイド、各種講習などを請け負う。この日は、数日前に山で調達した間伐ヒノキの枝の曲げ木作業を行った。

 まず、ドラム缶で熱湯を作り、枝を煮る。次に、軟らかくなった枝の樹皮をむき、枝が熱いうちに慎重に曲げクセをつけながら、固定した木の穴に差し込み冷やす。最後にひもで固定して「輪かんじき」の命である、きれいなカーブの曲げ木ができあがる。この日作った曲げ木は外気で1カ月以上自然乾燥され、冬に行われる体験ツアーの出番を待つ。

 同NPO理事の村山幸雄さんは「輪かんじきの材料には、小枝のない、なるべく太さの均一なものが一番良く、それを山の中から吟味し探し出すのがまず重要。製作の最終過程ではこの曲げ木を4本を使って1人前1組となるが、必ず失敗を伴うので、およそ2倍の量を想定して材料を用意する」と話す。

 「かんじきは一生物。使い捨てではなく、調整を施しながら履けば履くほど身体の一部になる」とも。村山さんは雪質に合わせて数種類のかんじきを持っている。「『スノーシュー』という西洋かんじきも使ったが、滑り過ぎてかえって危険で自分には合わなかった。一番の相棒は20歳のころに作ったもの。今でも安心して冬の山歩きができる」と村山さん。

 同NPOが指導しガイドを務める「かんじきを作って神秘的な冬の滝めぐり」体験ツアーは現在、参加者を募集している。開催は来年1月21日・22日。定員15人で、小学生から参加できる(保護者同伴)。詳しくはホームページで確認できる。

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