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高山の雑貨店で音楽アーティストが初の個展-「ハラヘリーヌの憂鬱」

「心境によって姿形や表情が変化し、調子のいい時は出てこない」という「ハラヘリーヌ」

「心境によって姿形や表情が変化し、調子のいい時は出てこない」という「ハラヘリーヌ」

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 高山の雑貨店「LOTUS BLUE(ロータス ブルー)」(高山市八軒町2、TEL 0577-62-9611)の2階和室ギャラリーで4月14日から、個展「ハラヘリーヌの憂鬱(ゆううつ)」が始まった。

ハラヘリーヌ第1号作品を手にする望月さん

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 自身初開催となる同展では、東京を拠点に活動する音楽アーティスト「Day and Buffalo(デイ・アンド・バッファロー)」のギタリスト望月康晶さんが考案した架空のキャラクター、「ハラヘリーヌ」のイラスト作品約100点を展示している。

 妖精的な存在でバレリーナがモチーフの「ハラヘリーヌ」。誕生秘話について望月さんは「昨年11月、めちゃくちゃ腹が減っていて、気を紛らせようと近くにあったL判の写真プリント用紙に何気なく描き始めたのがきっかけ」と話す。

 「音楽活動の傍ら、その日の気分にまかせて何気なく書いていくうちにだんだんキャラが一人歩きしだして、一つの世界観が見えてきた。『写真の世界に住んでいる』『ヘリーヌのキングクロックと呼ばれる特別な時間軸で活動している』『子連れや男子のヘリーヌもたまにいる』『成人すると足が伸びる』など、面白くなってきて気がついたらかなりの数になっていた(笑)」と話す。

 「『目』に特徴があるので注目してほしい」とも。三角の目は『日常』、四角は『惰性』、点は『何も考えていない』時だという。ちなみに望月さん愛用の「マックブック」が壊れた時に生まれたヘリーヌ「ギブミーアップル」は目が点になっている。

 販売グッズの製作には、印刷機「プリントゴッコ」を使っている。「個展開催にあたり何かグッズを作ろうと考えていたところ、『ロータスブルー』さんからの提案で、プリントゴッコの電球やインキなど本体一式を借り受けた。かつて日本中の家庭で使われていたと言っても過言ではないアナログなこの機械を使う事で、ヘリーヌたちの新たな世界観が広がった」と望月さん。

 名前を聞くまで存在すら忘れていたという「プリントゴッコ」。望月さんは「最初、電源が入らないのでおかしいなと思って電池のふたを開けたら案の定『液漏れ』していた(笑)。電極をきれいに磨いて復活した時は懐かしさがこみ上げた」とほほ笑む。

 「何にでも簡単にプリントできるポテンシャルとプリントのかすれ具合による独特の風合い、版を作るときいちいち電球のゴミが出たりするなど、非生産的な点も含めて全てが愛おしい機械。今年の12月で製造中止になると聞いているので、ますます愛着が湧く。今後、街中でインクや電球を見かけたら取りあえずストックに走りたい(笑)」とも。

 開催時間は10時~18時。月曜定休。入場無料。今月29日まで。

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