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高山で日比野克彦さんワークショップ「つなぐフィルム」-飛騨高山映像祭

参加者は6人1組のチームに分かれ日比野さんの出す課題に挑戦した

参加者は6人1組のチームに分かれ日比野さんの出す課題に挑戦した

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 飛騨高山まちの博物館(高山市上一之町、TEL 0577-32-1205)で11月23日、日比野克彦さんを講師に招き、ワークショップ「つなぐフィルム」が開催された。現在エントリーを募集している映像コンテスト「飛騨高山映像祭YouthAward(ユース アワード)2011」のイベントの一環。日比野さんは同映像祭の審査委員長も務める。

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 当日は、高山市内や岐阜県外から10~70代の計55人が参加した。動画の撮れるデジカメを各自持参し、6人1組のチームに分かれた参加者は、日比野さんから出されたミッション2つと課題2つに挑戦し、自由な発想で映像制作に取り組んだ。 

 最初のミッションは「『差異』を見つける」。一つ目の課題は、中央に「丸」と「水平線」というアングルの異なる2種類の静止画を1チームそれぞれ25カット提出する事。参加者らは博物館周辺を散策しながら思い思いにデジカメのシャッターを切った。

 二つ目の課題は、「握手」と「振り向く」という共通の動きの動画の撮影10カット。最後のミッションでは「『差異』を生み出す」をテーマに課題のデータから映像作品を制作し、日の暮れた屋外で「お汁粉」を食べながら、博物館の土蔵の壁に全ての作品を上映した。

 小遣いで買ったデジカメを持参したという小学生の女児は「丸とか線とか考えて撮ったことがなかったので、いろいろなカメラの撮り方事を教えてもらえて勉強になった。面白かった」と話した。

 親子で参加したという女性は「今まで全然、映像というものを意識して撮ったことがなかったが、写真を重ねることで映像になり、物語になる事が新鮮だった。意図的に何か訴えなければいけないと思って作ると、逆に見る側の興味をそそらない事もあったりして、映像は見ている側の力を引き出すという、ある種のコミュニケーションを生むものなんだという発見があった」と話す。

 ワークショップを終えて、日比野さんは「相当ハードな内容だったが、いろいろな世代の人が一緒になって制作して、みんな最後まで頑張ってくれたので良かった。デジタルデータという、バーチャルなものを室内にこもって編集するだけでなく、あえて寒い屋外で作品発表した事で『高山らしさ』というアナログのリアリティーも体感してもらえたのでは」と振り返った。

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