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飛騨久々野で「すべらない輪」販売-受験のお守りに、お笑いにも?

「すべらない事を願う全ての皆さんに」と森本さん

「すべらない事を願う全ての皆さんに」と森本さん

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 JR高山本線久々野駅前の久々野観光案内所(高山市久々野町、TEL 0577-52-2270)で12月1日、受験生のお守り「すべらない輪」の販売が始まった。

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 2年前から受験シーズンに合わせて販売する同商品。誕生のきっかけは、冬の飛騨地方を訪れた観光客が凍結路面で滑って転ぶ光景を見かねた近所の人が、滑り止め用にと靴に結ぶワラ縄のひもを渡していたという昔のエピソード。使用済みのワラひもを、「滑り止め」のお守りとして受験生に渡したところ、見事志望校に合格した。

 その話からヒントを得て作られた同商品は、昨年は約350個を販売。毎年全国から注文が相次ぎ、今年は販売開始からすでに約100個を売り上げている。同案内所で販売を取り扱う森本常夫さんは「北は岩手県、南は鹿児島県から注文がある」と話す。

 同商品は一つひとつが全て手作りで、随所にこだわりと達人の技が光る。メーンのワラ縄は上座に太くなるよう神社のしめ縄と同じ「左ない」と呼ばれる編み方で編まれている。普通の人では均一に編むことができないため、同町内の「ワラないの達人」が一人で編んでいる。

 ありったけの縁起物を取り入れているのも特徴。「難を転じる」、「何点も取れる」の願いをこめ「南天」の実と葉をあしらい、「合格」になぞらえた五角形の木札の素材は「明日は(志望校の生徒に)なろう」で「あすなろ」の木を使用。販売所近くのJR久々野駅は「高山本線で一番標高の高い駅」という事から「一番高く・一番を目指す」との思いも込められている。

 かつてテレビ番組の取材で同地を訪れたタレントの坂東英二さんは「駄じゃれのオンパレードやね」と紹介した。このほか、同じく取材で訪れた漫才師・中川家の弟、礼二さんに「すべらない輪」を渡したところ、「俺じゃねえ!兄ちゃんにやってくれよ!」と言われたという。「結局、中川家・兄には受け取ってもらえなかった」と森本さん。現在、「実証体験してくれる芸人さんを募集中」との事。

 販売価格は1個500円。来年2月29日まで販売する。同商品はJR高山本線久々野駅前の久々野観光案内所で取り扱うほか、インターネットによる販売も受け付ける。

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