旧高山城下町の北半分で10月9日・10日、「秋の高山祭」こと桜山八幡宮例祭(八幡祭)が開催される。同2日、秋の祭屋台で唯一からくり奉納を披露する「布袋台(ほていたい)」で屋台準備が行われた。
裃(かみしも)姿の警固(けいご)、獅子舞、闘鶏楽(とうけいらく)などの大行列が町を練り歩く御神幸(ごじんこう)と、「動く陽明門」とも称される豪華絢爛(けんらん)な祭屋台(まつりやたい)が見どころの同祭。現在、高山市内の祭り区域各所では、同祭に向けた準備が佳境を迎えている。
この日「布袋台屋台蔵」(高山市下一之町)で行われた準備では、屋台組の人々が祭り屋台の埃(ほこり)を払い細部の動きや様子などを点検したほか、実物での本番練習を行うため「からくり人形」を運び出した。
土蔵から祭り屋台が顔を出すと、様子を見に来ていた子どもが「あっ、屋台や」と歓声を上げた。同屋台組からくり責任者の鍋島勝雄さんは「いよいよ待ちに待った日がやって来る。今年の祭りは平日なので、にぎわいが少し寂しいと思われるが、たくさんの人が見に来てくれることを期待して一生懸命練習したい」と話す。
今年披露される祭り屋台は修理中の「金鳳台(きんぽうたい)」を除き全10台。布袋台のからくり奉納は両日共午前と午後に各1回、桜山八幡宮境内で行われる。9日夕方から始まる宵祭りでは、各屋台が約100個の明かりちょうちんを付け高山の町を巡る。
開催時間は、9日=9時~21時、10日=8時30~16時。天候により行事の中止あり。順延なし。問い合わせは高山祭案内本部(TEL 0577-33-7980)まで。