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飛騨で「能」のワークショップ-地元児童64人参加、伝統芸能の心学ぶ

児童らに「仕舞(しまい)」を実演する武田文志さん

児童らに「仕舞(しまい)」を実演する武田文志さん

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 飛騨・河合町の河合町公民館で11月16日、地元の小学生を対象に「能」のワークショップが開催された。飛騨市文化協会の主催。

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 同ワークショップは今月20日に飛騨市文化交流センターで行われる「藤橋会・飛騨能公演」に先立ち行われたもの。観世流能楽師・武田文志さんを講師に招き、河合小学校の全校児童64人が、能楽の装束や歴史、舞の所作などを学んだ。

 「『能』が600年以上前からほとんど変わらずに続いて来れたのは、道具を使わず体一つでもできる芸能だから」と武田さん。児童らは、喜び・悲しみ・怒りを表す表現の所作や、独特の節回しである謡(うたい)を学び、武田さんのお手本に続いて挑戦した。

 その後、武田さんは「高砂」「屋島」など、能の「仕舞(しまい=装束・はやしをつけない舞)」を披露。児童らは、間近で繰り広げられる武田さんの迫力ある舞と真剣な姿に圧倒されていた。

 最後に武田さんは、児童に向けて、「私はは命を懸けてこの仕事に打ち込んでいる。みんなもこれから、命懸けでできる仕事や趣味を持つときっと人生楽しくなる。それに、一生懸命舞っている姿を一生懸命見てくれた、その心を大切に持っていてほしい」と語った。

 ワークショップを終えて、小学1年生の男児は「うたいはじめは大きい声でびっくりした。声は怖かったけどすごかった。(舞の)やり方が面白かった。大人になったらやってみたい」と語り、柔道をやっているという5年生の男児は「すり足とか体重移動がすごくきれいで勉強になった」、ピアノの古典の曲を習っているという6年生の女児は「ピアノの指使いや弾き方のヒントが考えられてとてもいい体験ができた」と、それぞれ話していた。

 夜には、飛騨市古川町の「ハートピア古川」で大人対象に同様の体験講座が行われた。

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