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飛騨一之宮の「繭びな」が出荷最盛期迎える-地元女性7人が手作り

クラフト工房で「繭びな」を手にする古川さん

クラフト工房で「繭びな」を手にする古川さん

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 毎年春に「生きびな祭り」が行われる飛騨一之宮で現在、蚕の繭で作った「繭びな」の出荷が最盛期を迎えている。「繭びな」作りは地元女性ら7人で組織する「まゆクラフトの会」(高山市一之宮町)が手掛ける。

飛騨一之宮の「繭びな」が出荷最盛期迎える

 飛騨地方で養蚕業が盛んだったころ、繭の豊作祈願のため始まったという「生きびな祭り」。毎年春に、ひな人形に扮(ふん)した女性が町を練り歩くこの祭りにちなみ、1991年から「繭びな」作りに本格的に取り組んできた。以来21年間、飛騨一之宮の特産品として、ひな祭り前のこの時期、「繭びな」の注文が全国から寄せられる。

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 「繭びな」作りは、かつて地元のとある高齢者が一人で守っていた技術。その技術を引き継いだ現在60~80代の地元女性7人らで組織する「まゆクラフトの会」が全て手作業で作っている。「繭びな」は1体につき約7~10個の蚕の繭を使う。材料の繭は、群馬県富岡市や長野県などから主に取り寄せている。

 「春先に仕入れた繭から人形作りに適したものを選別し、夏に地元の草木などから採取した天然染料で着色する。その間も暇を見つけては製作に専念し、一年中繭びな漬け。好きだから続けていられる」と同会代表の古川美千子さん。忙しい合間を縫って、県外から農村体験で訪れる子どもや地元小学生の「繭クラフト」指導にも当たる。

 「一見簡単そうに見えるが、かわいく作るには手先の器用さや絵心がかなり必要」と古川さん。アートフラワー教室の講師も務め手先の器用さには自信があったという古川さんも、技術を習得するまでは時間がかかったという。「2年や3年ではなかなかものにできないが、一番重要なのは人形作りが好きな事。次に辛抱強くやれる事」と話す。

 当初13人で始まった「まゆクラフトの会」の会員数も、高齢化により現在は7人に。「継続していくことの難しさを感じているが、健康が続く限り頑張って作っていきたい」と古川さん。

 販売価格は、ストラップタイプの「まゆっ子」(350円)をはじめ、「座りびな」(3,500円)、「五人平かざり」(1万円)、100個以上の繭を使って作る「繭びな・五段かざり」(3万5,000円、要予約)など。ひな祭り後は「繭五月人形」(3,500円)の販売も始める。在庫がなくなり次第終了。

 問い合わせは高山市西商工会(TEL 0577-53-3112)か高山市一之宮支所産業振興課(TEL 0577-53-2211)まで。