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日本で唯一の墨型彫刻師-高山・光記念館案内所で「中村雅峯展」

貴重な墨型を手にとって間近で見られる展示コーナーも

貴重な墨型を手にとって間近で見られる展示コーナーも

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 高山市の光記念館案内所(高山市昭和町2 TEL0577-33-5881)で9月30日から「日本でただひとりの墨型彫刻師-中村雅峯展」が始まった。

 中村さんは、伝統国産墨の9割のシェアを占めるといわれる奈良県で、中村家7代目として79歳の今でも現役墨型彫刻師として活躍している。「墨型」とは、墨玉と呼ばれる固まる前の柔らかい固形墨を押し込む型のことをいう。書道で使われる墨は、今では墨汁や安い外国産が一般的で、高価な伝統国産墨を使うのは作家などに限られてしまった。そのため墨型の需要も減り、今では中村さんが日本でただ一人の墨型彫刻師となった。

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 そうした中村さんの作品と創作活動を広く世に知ってもらおうと企画された同展。運営母体の光記念館(高山市中山町)が、中村さんの墨型で作られた墨を愛用する現代書家の手島右卿さんの作品を多く所蔵していることから、開催が決まった。

 会場には、深さ約0.2ミリ、大きさ3ミリの文字が片面に500文字ずつあり、製作期間2年半、3回目の挑戦でようやく彫り上げたという墨型の大作「千字文」や、イギリスの著名な書体デザイナー、マシュー・カーターさんとコラボレーションした墨型と墨、中村家に伝わる古墨や墨譜など貴重なコレクションを数多く展示する。中村さんが彫刻した墨型を実際に手にとって粘土で型をとれる体験展示コーナーもある。

 開館時間は10時~16時30分。水曜休館。入場無料。10月23日には中村さんも来館を予定。12月13日まで。