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高山の中学校で「ウルトラ遠足」-42.195キロ、笑顔でゴール

42.195キロの遠足を笑顔でゴールする国府中学校の生徒たち

42.195キロの遠足を笑顔でゴールする国府中学校の生徒たち

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 高山市立国府中学校で9月28日、フルマラソンと同じ42.195キロのコースを踏破する伝統行事「ウルトラ遠足」が行われた。

ウルトラ遠足の様子

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 将来の進路実現に向け、苦しさに耐え最後までやり切る意欲と自信を持ってもらおうと毎年行っている同行事は今年で25回目。

 当日は、エードステーションや順路スタッフなど保護者44人のサポートを受け、同中3年生の生徒72人と教諭のほか、「巣立っていく子どもの成長を見送りながら自分も人生の困難に打ち勝ちたい」と生徒たちの保護者17人も遠足に挑戦した。

 秋晴れの空の下、朝6時30分に高山市丹生川町旗鉾をスタートした生徒たちは、過去の最速タイム記録3時間30分を破ろうと先を急ぐ生徒、自分のペースで一人黙々と完歩を目指す生徒、中学生活の思い出などを振り返りながら友達と一緒に歩く生徒、それぞれが思い思いのペースで行き交う仲間に声を掛け励まし合いながらゴールの国府中学校を目指した。

 道中、遠足に挑戦する保護者の一人は「1カ月前から一人練習を重ねて今日に臨んだが予想以上に長くて苦しい。子どもはスタートと同時に何も言わずはるか前方にすっ飛んで行きました(笑)。いつのまにか大きくなりましたね」とほほ笑む。

 トップは双子の飛永浩輝くん・泰輝くん兄弟。4時間7分の同着でゴールした。スタートから先頭争いを競っていたという2人は「普段、家では仲が悪いのに(笑)。いい思い出になった。次のゴールは高校受験です」と笑顔で話す。

 5時間18分でゴールした女子トップの3人組は、部活の先輩から譲り受けたという言葉を叫びながらゴールテープを切った。ほかにも、校門からゲートまでの直線道路で仲間と校歌を斉唱したり、一発芸、ミニ芝居などネタを繰り広げる先輩たちの姿に、校舎の窓から後輩たちが熱い視線と声援を送っていた。

 最終ゴールタイムは12時間20分、参加者全員が完歩した。三輪太雄教頭は「早い遅いは人それぞれ。一歩一歩踏みしめて諦めなければ必ずゴールにたどり着ける。人生で苦しい時やつらい時、この日の頑張りを思い返して自分の自信につなげてもらえたら」と笑顔を見せる。

 同日、高山市内では別の中学校でも同様の長距離遠足行事が行われ、日枝中3年生が30キロ、中山中3年生が34キロを踏破した。

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