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飛騨神岡初金毘羅宵祭の自作みこし2年目-「少し派手に」改装

「まる金みこし」を改装する金毘羅当番会メンバー

「まる金みこし」を改装する金毘羅当番会メンバー

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 飛騨市神岡町内で1月29日、来月9日開催の「飛騨神岡初金毘羅(こんぴら)宵祭」で披露する創作みこしの改装作業が行われた。

少し派手になった「まる金みこし」

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 1955(昭和30)年の江戸町火消しと地元消防団との交歓会を起源に持ち、一年の家内安全や商売繁盛を祈願する同祭りは今年で57回目。「社中(しゃちゅう)」と呼ばれる地元有志や企業の参加団体が、毎回趣向を凝らした自作のみこしやパフォーマンスを披露し街角で袋菓子やラーメンなどをばらまきながら、札を納めに同町の高台にある洞雲寺金毘羅堂を目指す。

 20代~40代の地元若手有志で組織する「金毘羅当番会」はこの日、製作2年目となる幅2.3メートル、長さ5.5メートルの舟をかたどった「まる金みこし」の改装作業を行った。

 みこしに積まれた直径約1メートル、高さ2.5メートルの巨大ちょうちんは、洞雲寺境内で昨年ほぼ骨組みだけの状態で発見されたもの。同会が歴史を調べたところ、すし店「よし乃」(同町、現在廃業)に出入りしていた常連客たちが社中を組んで同祭で披露していた物と判明。同会当番長の澤田直也さんは「寄付金を募り完全復刻を試みたが、社中は高齢によりとうの昔に解散。計画は難航を極めた」と振り返る。

 当時の製作メンバーもちょうちんのデザインも記録は皆無、手掛かりをあたって唯一分かったのは「よ組」という社中名だけ。結果しかたなく、敬意を表して社中名のみ記した新デザインでちょうちんを復刻した。昨年の祭りで披露すると、昔を知る地元年配者から「懐かしい」と喜ばれた。

 同会メンバーは「ちょうちんはこのまま、みこしは毎年少しずつ手を加えて派手さをパワーアップしていきたい」と意欲を見せる。今年は新たに緑色LEDの電飾チューブを取り付け「少しだけ派手に」なった。

 「今度は自分や次の世代の手で新たな歴史を作っていければ」とメンバーの一人。次回の作業では舟体を金色に塗装するなどし「もう少し派手に」なる予定。

 同祭は11時から、「昼の部」として、大坪酒蔵店(同町)で「酒蔵見学と人形展」、同町中心地でご当地グルメ屋台が立ち並ぶ「まる金うまいもん広場」、恒例の「だるま」販売、社中対抗クイズ大会など開く。会場では、札納めのため毎年参詣する金比羅本宮(香川県仲多度郡)で見つけた「ご当地みやげ」を10人に進呈するアンケートも実施する。

 「夜の部」は17時30分から、川西ポケットパーク(旧神岡商工会議所)で鏡割り、振る舞い酒を皮切りに社中行列開始。昨年初披露された東京芸大学生作のみこし「金毘羅大麒麟(きりん)」は老朽化が著しいため今年で見納めとなる。

 当日は無料の送迎シャトルバスも運行する(17時JR飛騨古川駅前発、途中乗降可)。同祭に関する問い合わせは、飛騨市神岡振興事務所産業振興係(TEL 0578-82-2253)まで。

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