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高山の絵本店でアート展「アンキドリ」-プロ・アマ・異業種混成で自由気楽に

使い方自由の絵本手ぬぐいや頭にかぶる「まこもの冠」などユニークなアート作品が並ぶ

使い方自由の絵本手ぬぐいや頭にかぶる「まこもの冠」などユニークなアート作品が並ぶ

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 高山の絵本店「こどものほんや ピースランド」(愛宕町8、TEL 0577-34-5356)蔵ギャラリーで現在、プロ・アマ・異業種混成のアート展「アンキドリ」が開催されている。

パンオブジェ「メラネシアの神像」

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 高山市在住の手作り作家たちが気軽に持ち寄ったアート作品を集めた同展は今年で2回目。主催の牛歩(ぎゅうほ)さんとパラプンテ作太郎さんが、友人に呼び掛け4年前に企画した「ひぐらしガーデン」が原型。

 牛歩さんは市内の木工会社に務める家具職人。「普段あまり人に見せるつもりで物を作っていない人たちが作っている物」を集めて展示できたら面白いのではと、当初は長く続ける予定もなくゆるい感じで始めたという。コンセプトは「庶民のアート」。

 「参加を呼び掛けたパン屋がてっきりフードで出店してくると思いきやアートで勝負してきた(笑)。これがアンキドリの醍醐味(だいごみ)。『今年はやらないのか』と周りに毎年せがまれて現在に至る。2年前に呼び名を変えたが、内容と方向性は当初から変わっていない」と話す。「あんき」は飛騨弁で「自由で気楽」の意味。

 会場には、パン職人がパンで作った「食べられない」オブジェ、まこもアートと足湯、店内の天窓にはめ込み展示するステンドグラス、絵本手拭い、紙粘土アート、竹と木と紙でつくったランプシェード、版画、彫刻、絵画、写真、染め物、野菜はんこがしなびて押せなくなっていく様子を核物質半減期に置き換えた反戦アートなど多彩な作品が並ぶ。

 今回、手拭いとステンドグラスを出品した「たまみたま」さんは「回を追うごとにみんなの作品の質ガ良くなってきているように感じる」と話す。第2回ひぐらしガーデンの際には、パラプンテ作太郎さんから「なるべく自分のジャンル以外から作品を出してほしい」と言われたという。

 「この展示会が始まってからやりたいことが増えた。それまでは、自分は絵を描く人なんだと思い詰めてほかの表現方法に目が向けられなかった。見に来る人が何でも受け入れてくれる様子を知って、『別に何やってもいいんだ』と思えるようになり気が楽になった」と笑顔を見せる。

 牛歩さんは「プロ・アマ問わず、『自分一人の楽しみでやっているけど、作品展を開く度胸も金もない。第一こんなのアートと呼んだら誰かに怒られるんじゃないだろうか』という作品を作っている人、見たい人にぜひ来場してほしい」と呼び掛ける。

 会場では展示のほか、2014年アンキドリ版画カレンダー(2,014円)や店内カフェスペースで手作りクッキー(100円~)の販売、週末は牛歩さんの手打ちそば(ざる・温=共に400円)も提供する。11月9日には地元ミュージシャンを中心とした「ゆるめ」の投げ銭ライブ「あんきな音楽祭」を開催する(開始15時ごろ~)。

 時間は9時~21時。入場無料。今月10日まで。

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