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高山の雑貨店で「古本市」-移動古書店「青蓮堂」、金曜・土曜は「古本サロン」

来店を呼びかける「青蓮堂」店主の永井さん(左)と島田さん(右)

来店を呼びかける「青蓮堂」店主の永井さん(左)と島田さん(右)

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 高山の雑貨店「ロータスブルー」(高山市八軒町)2階に11月15日、移動古書店「青蓮堂」がオープンした。現在、今月28日までの期間限定で古本市を開催している。企画は「Aru-Proof Records(アル・プルーフレコーズ)」(高山市城山)。

店内の様子

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 取り扱う書籍は文学、美術、歴史、自然科学、料理、酒、釣り、映画、音楽、写真、マンガなど、高山市内の古本愛好家が所有する数千冊。昭和レトロの紙小物や文具でディスプレーされた店内には、昭和40年代のぬり絵から仏教学の専門書まで幅広いジャンルの古書約600冊が並ぶ。今後もゲリラ的に市内で開店し「古本市」を開く予定。

 同店を企画した島田昌市さんは「これまで幾多の戦火をまぬがれてきた高山は、良質の歴史文化が多く残り、古道具屋の数も多いのになぜか古本文化が薄い。昔は市内に数件あった間口一間ほどの小さな古本屋も今では完全に姿を消してしまった」と話す。

 「とはいえ、私を含め古本愛好家の数は少なくないという奇妙な現象がある。それぞれの家の中に眠っている本をふるいにかけ、今の読み手から未来の読み手へ地元の中でグルグルと回すことで飛騨に新たな古本文化を根付かせたい」と意欲を見せる。

 古本の価格は100円~。手に取ってもらいやすいようリーズナブルに設定しているという。「高山盆地にお金を回すよりも本を回したい」と島田さん。「正直お別れが寂しい本もあったが、一冊一冊全て手作業で値札を付けたら吹っ切れた。今はどんな人が自分の本を読んでくれるのか考えるのが楽しみ」と笑顔を見せる。

 店内では書籍の買い取りも行う。「物々交換で自分の気に入った本を選んで交渉するもよし。人に読んでほしい気持ちの入った本を持ち込んでほしい」と話す。金曜土曜は、おでんや手作り料理をつつきながら酒を飲んで本について語り合う「古本サロン」を開く。時間は夕暮れから。

 営業時間は11時~17時(金曜・土曜は20時まで)。問い合わせはロータスブルー(TEL 0577-62-9611)まで。

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