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高山でミニシアター系映画の自主上映会ラッシュ-週末大混戦に悶絶者続出

高山市内で近日上映予定のミニシアター系映画6タイトル

高山市内で近日上映予定のミニシアター系映画6タイトル

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 高山市内で現在、大掛かりな宣伝を行わない「ミニシアター系映画」の自主上映会が立て続けに企画され、全6タイトル中5タイトルが同週末に肩を並べて上映される大混戦の様相を呈している。

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 主催実行委員の一人は「都市部にあるような単館上映専門の映画館が存在しない飛騨にはありがちな現象だが、これほど上映会の日時が接近するのも珍しい。会場を押さえた主催側に横の連絡がなかったことが原因。実行委員そっちのけで見に行きたい気分に駆られる映画もあり悶絶している」と苦笑いする。

 どこかの上映会に行く予定と話す女性は「今回を逃すと次はいつ見られるか分からない映画がめじろ押しでイベントも魅力的。体が3つくらいあれば(笑)。どうにかならないものか」と困惑の色を浮かべる。

 上映会は次の通り。開催日順に、「タイトル」、作品内容(料金、上映時間、イベント、場所、問い合わせ先)。

 11月30日=「約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」、1961(昭和36)年に起きた事件発生当初からの膨大な記録と証言を集めて再検証し、戦後唯一の逆転死刑判決を受けた奥西死刑囚の心情を軸に司法とジャーナリズムのあり方を問う。(一般1,000円、高校生以下と障がい者500円、13時30分~、120分、特別面会人・稲生昭三さんトーク、昭和町・高山市民文化会館4階大会議室、大池さんTEL 090-5615-8991 )。

 「福島 六ヶ所 未来への伝言」、福島第一原発近郊に住む人々の大震災後の暮らしを追ったドキュメンタリー。(1000円=要予約、13時30分~と18時~2回上映、105分、作品出演者で郡山市の有機農業家・中村和夫さんトーク、愛宕町・ピースランド、同店TEL 0577-34-5356)。

 「自転車でいこう」、大阪生野区で重度の知的障がいを持つ李復明(リ・ブーミョン)さんの日常を描く。(前売り500円、当日600円、小学生以下無料、14時~と19時~2回上映、115分、主演の李さんが来場予定、鉄砲町・高山別院庫裏ホール、横木さんTEL 080-4081-9310)。

 12月1日=「スケッチ・オブ・ミャーク」、沖縄県宮古諸島に点在する村で古謡(アーグ)と神歌(かみうた)をひっそりと歌い継ぎ暮らす人々の姿を捉えたドキュメンタリー。(前売り1,200円、当日1,500円、15時~、104分、作品監督・大西功一さんトークライブ、鉄砲町・高山別院庫裏ホール、坂内さんTEL 090-4019-0937)。

 「むかしMattoの町があった」、Mattoの町(精神科病院)をイタリア全土から撤廃する制度改革のきっかけとなった実在の医師フランコ・バザーリアさんの苦闘と患者たちとの交流をつづった物語。(1,000円、13時15分~第1部96分・第2部102分、資料付き、昭和町・高山市総合福祉センター3階作業室、あったかネット・中田さんTEL 090-2770-1115)。

 12月8日=「路上」、著しく変化する1990年代の新宿の街で暮らすさまざまな路上生活者の生きざまをドキュメンタリータッチで描いた短編映画。故・鴨田好史監督追悼上映企画。(入場1,000円、酒宴1,500円=共に要予約、15時~と19時~2回上映、42分、主演女優・階G子さんと京都のジャズ喫茶「Jazz inろくでなし」店主・横田直寿さんトーク、愛宕町・ピースランド、同店TEL 0577-34-5356)。

 全タイトル中、唯一の翌週開催で難を逃れたかに見える「路上」だが、上映会ラッシュのあおりを受けてか現在チケットの売れ行きは芳しくないという。

 主催者の中神隆夫さんは「今年9月に逝去した鴨田さんが生前、飛騨高山での上映会を夢見て私に託した16ミリフィルムを映写機に通す。本作は鴨田さんの師である神代辰巳監督の遺作の残りフィルムをつなぎ合わせて撮った映画。めったに見られない映画なので、興味のある方はぜひ足を運んでいただければ」と来場を呼び掛ける。

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