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飛騨の各金融機関で豪雨災害復興支援 クラウドファンディングで寄付呼び掛けも

FAAVO飛騨・高山豪雨災害復興支援プロジェクト支援を呼び掛ける水川さん

FAAVO飛騨・高山豪雨災害復興支援プロジェクト支援を呼び掛ける水川さん

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 6月28日未明から7月8日にかけ断続的に降った記録的豪雨の影響により、岐阜県内では1200棟以上の家屋が被害を受け、各所では今なお二次災害への警戒態勢が続いている。

 飛騨地方では今回の豪雨で人的被害は少なかったものの、土砂崩れや河川の氾濫(はんらん)により、建物や農林被害のほか地域住民の生命線である道路や鉄道が深刻な被害を受け、ライフラインも遮断されて孤立状態に陥る地域が続出した。高山市ではピーク時、県内最多となる1万5396世帯3万8968人に避難指示が出され、7月6日には飛騨3市1村の全自治体に災害救助法が適用された。その後の応急工事により喫緊の課題はひとまず解決したが、県内有数の観光地として栄える飛騨広域では今後の地域経済への影響が懸念されている。

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 高山市中心部で販売店を経営する地元男性の一人は「いつもならもっと多くの観光客でにぎわう時間帯だが心なし町が静か。特に外国人観光客の数は目に見えて減っている。考えたくはないが、本当の怖さはここからかもしれない。地元ではもう不自由ない日常が戻っているのに」とつぶやく。

 飛騨地域にある各金融機関では7月9日、平成30年7月豪雨災害により被災した個人や事業者に向けての緊急支援策として、復旧にかかる資金の特別融資制度を相次いで発表した。

 限度額や対象条件、取扱期間は各機関で異なるが、個人で最大500万円、事業者で最大5,000万円の融資相談に応じる窓口を設置。いずれも各機関が設定する最も低い金利で対応するという。このほか、災害で損傷した貨幣や硬貨の両替、ローン返済方法の変更、預金通帳・証書・印鑑・キャッシュカードを紛失してしまった場合でも本人が確認できれば便宜扱いで支払うなどの対応を行っている。

 地域特化型クラウドファンディング「FAAVO飛騨・高山」エリアオーナーの飛騨信用組合(高山市花岡町1)は7月6日、飛騨・高山豪雨災害復興支援プロジェクトを立ち上げた。

 同プロジェクトでは成功報酬受け取りを辞退し、クレジット会社への決済手数料を除いた全額を営業エリアである高山市と飛騨市へ寄付する。支援コースは3,000円~5万円の6種類。リターン品は、お礼と支援金送り先報告のメール。募集期間は7月31日23時59分まで。7月13日現在、20万円の目標金額に対して達成率176%の35万3,000円が集まっている。

 このほか、同組合が手掛けるスマートフォンアプリを使ったチャージ型電子マネー・サービス「さるぼぼコイン」でも地元対象の豪雨災害復興寄付金を受け付けており、現在15万8,537円が集まっている。

 経営企画部企画課主任でプロジェクトリーダーの水川明美さんは「さるぼぼコインからの支援は地元の方がほとんどを占めるが、FAAVOは現在よそに住んでいる飛騨出身者や旅行で飛騨を好きになってくれた方など地域外からの支援が多い。寄せられた励ましのコメントをうれしく読ませていただいている」と笑顔を見せる。

 「当組合を利用されている地元のお客さまから、宿泊をキャンセルされる旅行者がかなり多いとの話も聞く。地味でも積み重なれば大きな影響になる。復旧をただじっと待つのではなく、早い復興を望むならどんなにわずかなことでもいいから行動に起こしていかなければ。支援は復旧まで引き続き行っていきたい」と話す。