飛騨高山アンテナショップ「まるっとプラザ」(本町2)で9月6日、飛騨高山高校(下岡本町2)商業研究部が開発した「ドラゴンフルーツチョコレート」の販売が始まった。
奥飛騨温泉郷栃尾温泉にある農業生産法人「FURUJIC(フルージック)」が温泉熱を利用して生産している南国生まれの果実「ドラゴンフルーツ」のジャムを使った同商品。同高が4年前から取り組む「地元農産物を使ったオリジナル商品開発研究」の一環で、2年生の女子生徒4人が開発チームを組み考案した。
担当の女子生徒たちは「甘酸っぱい風味のジャムを、滑らかな舌触りのガナッシュとカリッとした食感のビターチョコレートで包み、ほろ苦さと甘さがマッチした『大人の味』に仕上がった」と自信を見せる。パッケージデザインは同高情報処理科が担当。フルーツをイメージしたかわいらしいドラゴンのイラストは同科3年の女子生徒が手掛けた。
チョコレートは、市販品から業務用まで数種類ある物の中から最も好みに適したフランス産のチョコレートを採用。成型に使うモールド(型)を製菓会社のフルタ製菓(大阪府生野区)から借り受け、高山市内の洋菓子店「モンビル」(下一之町)の協力で、女子生徒らが放課後の部活動で一つ一つ手作りする。
同部では2年前にもドラゴンフルーツのジャムを使ったクッキーを開発したが、品質劣化とコスト回収の問題が発生し商品化には至らず。課題は後輩に引き継がれていた。今回、ジャムをチョコレートの中に入れることで賞味期間を5日から10日に延ばし、品質と収益のバランスも安定したため商品化が実現した。
女子生徒たちは「先輩から引き継いだ課題を克服し完成までやり遂げた達成感がある。たくさんの人に食べていただき感想を聞きたい。今後、高山の新名物として定着すればうれしい」と期待を寄せる。
商品ラインアップは、赤い果肉のドラゴンフルーツ「マキスパ」品種のジャムを使った「レッド」と、白いドラゴンフルーツ「デビッドボーイ」を使った「ホワイト」の2種類。「レッド」より少し酸味があるという「ホワイト」の販売は来週から。
顧問の紅谷正勝教諭は「ドラゴンフルーツ生産者の話によれば、関東の市場では赤品種、関西では白品種がなぜかよく売れると聞いた。その中間に位置する飛騨では、果たしてどちらが好まれるのか興味がある」と話す。
価格は2個入り100円。各15セットを毎週金曜、「まるっとプラザ」で販売する。営業時間は10時~18時30分。商品に関する問い合わせは飛騨高山高校(TEL 0577-32-5320)まで。