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翁達磨・高橋名人の「手打ちそば」に舌鼓-飛騨古川の料理旅館で「そば会」

そば打ちを披露する高橋名人の技に見入る参加者

そば打ちを披露する高橋名人の技に見入る参加者

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 飛騨古川の料理旅館「蕪水亭(ぶすいてい)」(飛騨市古川町、TEL 0577-73-2531)で5月22日、そば打ち名人の高橋邦弘さんを招き、手打ちそばと料理を味わう「そば会」が行われた。

高橋名人の手打ちそば

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 「達磨 雪花山房(だるま・せっかさんぼう)」(広島県豊平町)の店主・高橋邦弘さんは、小麦粉とそば粉を2対8の割合で調合する「二八(にはち)そば」の名手として、「全国のそば好きの間で知らぬ者はいない」とも言われる「そば打ち名人」。

 年1回、高橋さんを招いて開く「そば会」は今年で3回目。同旅館・亭主の北平嗣二さんは「とあるそば会の席で、知人を介して『飛騨で高橋さんのそば会をやってみては』という話になった。『料理人としてのそばに対するこだわり』と、『全国トップクラスのおいしいそばを飛騨の人にも知ってもらいたい』との思いから、赤字覚悟の『翁達磨・高橋名人のそば会』を始めた」と話す。

 同会の参加料は4,000円。当日は、飛騨内外からそば好きやそばの専業者など約60人が訪れ、「名人の妙技」に舌鼓を打った。高橋さんが目の前でそば打ちを披露し、すぐにゆでられた打ちたてのざるそばが1人2枚ずつ配られた。このほか、そばに合う地酒やそばの味を邪魔しないよう配慮された旬の山菜を使った料理なども並び、テーブルに彩りを添えた。

 同会では、高橋さんによる「そば談義」や「そば打ち」に関する質疑応答も行われた。参加者からの、「そばを打つ際、加水の調整がなかなかうまくいかない。こつがあれば教えてほしい」との問いに高橋さんは「熱湯の温度は何度くらいですか」「練り込みが足りないのかもしれない」など、一つ一つ丁寧に答えていた。

 同会を終えて、参加者は「名人と呼ばれる人なのに、気さくで気取らないとても素晴らしい方だった。目的のそばは細いのにしっかりコシがあり、つゆの味もバランスが絶妙で本当においしいそばだった。今後よそで食べるそばに満足できるか心配(笑)」と話していた。

 北平さんは「これまで、自分が一番おいしいと思ったものを判断の基準にしてきた。今、近所に製粉からそば打ちまで全て自分で行う手打ちそばの店を出しているが、これからも素材にこだわり、そばにこだわり、だしにこだわり、自分がおいしいと思うそばを打ち続けていこうと決意を新たにした」と話す。

 「翁達磨・高橋名人のそば会」次回は、来年5月14日に開催する予定。

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