金山小学校グラウンド(下呂市金山町)で10月27日、「金山地区町民体育祭」が開催された。主催は金山公民館。
1926(昭和元)年から続くという同町伝統の運動会は今年で88回目。1927(昭和2)年から明治節(明治天皇誕生日、現・文化の日)の祝祭日制定を記念して11月3日に開催するようになり、太平洋戦時中も中断することなく今日まで続いてきた。8年前から住民の要望で10月最週末の日曜開催となり現在に至る。
主催事務局は「雨が降ったら競技は中止するが、世代を超えて連帯意識を高める懇親会は中止しない。これほど歴史が続いている町民運動会も珍しいのでは」と話す。
当日は、金山小学校校下に住む乳幼児から80歳を超える年配者まで約500人が参加。グラウンドでは地区別6チームに分かれた「分団対抗戦」が繰り広げられ、台風一過の秋晴れに恵まれた空の下、老若男女が爽やかな汗を流した。
種目は「綱引き」「大玉リレー」などの定番をはじめ、乳幼児がお菓子目がけて走る「走ってひろって」、ゲートボールをアレンジした「第一ゲート通過」、約2メートル先のピンを狙いボールを投げる「ぶっていこせ」、「輪投げ」「親子でドン(障害物競走)」「20人21脚」など17種目。
毎回一番の盛り上がりを見せるという伝統種目の「分団対抗リレー」では。小学生から60歳以上の駆け足自慢の男女11人が世代順にバトンをつなぎ、会場は大きな声援に包まれた。
1926(大正15)年生まれの今年で87歳という中島静さんは3種目に参加。「兵役の4年間を除き小学校から毎回参加しており、年に一度の大きな楽しみ。得意種目は『輪投げ』。海兵時代、船の上の娯楽といえば輪投げで仲間とよくやった。運動会ではこれまで2~3回しか外したことがなく、今年も外さなかった。地域のいろいろな世代の人に会えて話ができる楽しい運動会。これからもずっと続いてほしい」と笑顔を見せた。