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白川郷が「全国鍋合戦」で優勝-事前ネット投票も1位、初出場でW快挙

優勝の喜びに沸く白川郷鍋食い隊メンバー

優勝の喜びに沸く白川郷鍋食い隊メンバー

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 白川郷鍋食い隊(大野郡白川村)が考案した「白川郷飛騨牛すったて鍋」が1月26日、埼玉県和光市で開催された日本最大級の鍋料理コンテスト「ニッポン全国鍋合戦」で優勝に輝いた。主催は和光市商工会。

白川郷飛騨牛すったて鍋

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 全国各地のご当地鍋や創作鍋が集結し、来場者の投票でその年の「鍋奉行」を決定する同大会は今年で10回目。当日は約6万人の来場者が訪れ、全国15都県から43チームが自慢の鍋料理を持ち寄った。東海3県からのエントリーは「白川郷鍋食い隊」が初めて。

 昨年4月に白川村平瀬地区の住民が中心となって結成し、現在、20~70代の旅館業・飲食店経営者など約40人で組織する同隊は、立ち上げ当初から鍋合戦優勝に照準を絞り、1年間かけて地元オリジナルの鍋料理開発に試行を重ねてきた。勝負のカギを握る来場者に一人でも多く食べてもらえるよう、1杯を10秒で提供するシフトを反復練習するなどして本番に臨んだ。

 飛騨牛すったて鍋は、大豆をすりつぶした郷土料理「すったて汁」をベースに、A5ランクの飛騨牛、ゴボウ、ニンジン、村特産の肉厚キクラゲなどをふんだんに使い、地元素材の食感とうま味をみそ味の白いスープで優しく仕立てたもの。

 主催が10回大会記念として事前に行ったネット投票「食べてみたい鍋総選挙」でも、すったて鍋が最多得票で1位を獲得。当日会場では開始直後から長蛇の列で、用意した1100食は昼を待たずに場内最速で完売した。中には複数回列に並んで食べに来た人もいたという。

 集計結果は1660票を集めた「すったて鍋」が1位に。初出場でW優勝の快挙に輝いた。鍋食い隊には、埼玉県知事賞のトロフィーと賞金5万円のほか、「10代目鍋奉行」の認定証、陣がさ、陣羽織が贈られた。準優勝は「もちぶた炙(あぶ)りチャーシューバージョンとん汁」(千葉県八千代市・街づくり市民の会、1,200票)、3位は「能登豚塩糀鍋」(石川県七尾市・鍋プロ部、1045票)となった。

 大会を終え、同隊メンバーの高島一成さんは「とりあえず今はホッとしている。会場では、『先月白川郷へ行ってきました』と声を掛けてくれるお客さんもいてうれかった。1年間の努力が実った達成感とたくさんの方に『おいしい』と言ってもらえたことは今後の大きな自信につながる。現時点では地元で食べられる場所がまだないので、飛騨に帰ったら早速、地域展開の具体的な計画を立てたい」と意欲を見せる。

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