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高山西高が「吹奏塾」開講-現役部員が地元小中学生を指導

入塾を呼び掛ける顧問の永瀬さんとウインドアンサンブル部員

入塾を呼び掛ける顧問の永瀬さんとウインドアンサンブル部員

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 高山西高校(高山市下林町)が6月1日、飛騨地域の小中学生を対象にした「吹奏塾 飛騨高山ジュニアバンド2013」を開講した。

「吹奏塾」練習の様子

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 「全日本高等学校選抜吹奏楽大会」に出場するなど、県内屈指の強豪校として知られる同校ウインドアンサンブル部の現役部員らが演奏指導を務める「吹奏塾」は今年で2年目。顧問を務める永瀬敬至さんは「吹奏楽体験を通じ地元の若年層に音楽の楽しさを知ってもらうのが目的。その上で、基礎的な楽器演奏技術や表現力も身につけてもらえたら」と話す。

 指導パートは、打楽器、クラリネット、ホルン、トランペット、サクソホン、オーボエ、チューバ、トロンボーン、吹奏楽だけでしか使わないというインフォニュームなど11種類。現在79人いる部員たちは、部活練習の後一つのパートにつき平均2人が学校に残って塾生の指導に当たり、来年春の発表会で演奏する課題曲1曲を共同で仕上げる。

 小中学生にトランペットを教えている男子生徒の一人は「人に教えることで技術が向上したり子どもから新しく学ぶこともあり楽しい。反面、みんな自分の教えた事を真剣に練習して忠実に物にしてくれるので、ものすごく責任を感じる。下手な練習方法を教えてしまうと一生悪い癖がついてしまうかもしれないので、毎回緊張感を持って指導している」と話す。

 5年前、神奈川県から同校の部活顧問に就任した永瀬さんは「女子の希望パート一番人気は圧倒的に『フルート』。男子は圧倒的に『打楽器』。恐らく、地元の祭りで日常的に笛や太鼓を経験して親しんでいるためだと思う。飛騨の地域柄が現れていて興味深い」と話す。

 「もう一つ不思議なのは、特に小学生の子たちは先入観がないのか、大人が難しいと言う楽器なのに最初からすごくいい音を出す光景をよく目にする。指導人生でも初めての経験でうれしい誤算」とも。

 「とは言え、当塾は上手に演奏できる子を育てるのが目標ではなく、興味を持って末永く音楽を続けていってくれる子を一人でも多く育てたいというのが一番の願い」と永瀬さん。「小学校からオーケストラや吹奏楽の授業があって気軽に楽器に親しめるアメリカやヨーロッパのように、優秀なプレーヤーを多く輩出する土壌が飛騨にもできるきっかけの一つになれば」と期待を込める。

 現在、飛騨地域在住の小学4年生~中学3年生を対象とした入塾生を募集している。演奏経験の有無は問わない。楽器は原則持参だが、楽器によっては貸し出しも行う。練習日時は原則週1回、土曜か日曜の18時30分~20時30分。

 受講料は1人年間3,000円(要保護者申し込み)。問い合わせは永瀬さん(TEL 090-4439-8402)まで。

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