食べる 暮らす・働く

「飛騨高山おいしいお米プロジェクト」試食会-利き米投票、イノシシカレーも

産地を伏せたコシヒカリを食べ比べる来場者たち

産地を伏せたコシヒカリを食べ比べる来場者たち

  • 0

  •  

 高山市内のホテルで2月12日、「飛騨高山おいしいお米プロジェクト」による「プロジェクト米」試食会が開かれた。

イノシシのつくだ煮とイノシシカレー

[広告]

 食味の良い飛騨産米のブランド化を目指そうと、「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で金賞受賞歴を持つ高山市内の米生産者たちが集まり、昨年から取り組みが始まった同プロジェクト。同コンクールで5年連続金賞などを受賞し殿堂入りした「和仁農園」(高山市上宝町)の和仁松男さんが会長を務める。

 「プロジェクト米」は、コメのおいしさをスコア化する分析装置を使い、食味値85点以上の飛騨産コシヒカリを認定したもの。この日は、一般市民をはじめ、全国お米甲子園で優勝した飛騨高山高校の生徒、農業、飲食業、宿泊業関係者など約170人が来場した。

 会場では、産地名を伏せた富山、新潟県産のブランド米とプロジェクト米の食べ比べ投票が行われ、好みの味を調べたところ、プロジェクト米が全体の47%を占める結果となった。「わが家のお米食味値測定」と題した企画では、来場者の家庭などからランダムに持ち込まれたコメ54検体を食味分析装置で調べた結果、平均で80.9点、最高値で91点と高い数値を示した。

 このほか、プロジェクト米試食会では高山市内の食品加工会社から飛騨のコメに合うおかずの試作品として、害獣駆除などで捕獲された地元のイノシシを使ったつくだ煮や「イノシシカレー」が振る舞われ好評を博していた。

 来場者の一人は「今まで当たり前すぎておいしいコメを食べている実感がなかったかもしれない。飛騨のコメを見直す良いきっかけになった。これからは自信を持って、観光客をもてなす選択肢の一つに加えたい」と話していた。

 和仁さんは「飛騨のコメは飛騨牛と肩を並べるブランド特産品になるポテンシャルを十二分に秘めている。今後も品種特性の研究をさらに深め、安定した品質管理と流通販路の確立に尽力したい。食味最優先の米生産者の裾野が広がれば、中山間地域に小規模水田を持つ農業後継者にとっても明るい未来が見えてくる」と期待を寄せる。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース