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高山で「銭湯めぐり」-昭和30年開業の「天満湯」、愛好会メンバーが訪問

「天満湯」主人・門前昌一さん(写真左)の説明を受ける参加者ら

「天満湯」主人・門前昌一さん(写真左)の説明を受ける参加者ら

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 高山の銭湯「天満湯」(高山市天満町、TEL 0577-34-1820)で3月2日、「銭湯めぐり」が行われた。主催は「飛騨高山銭湯愛好会 あいらぶ湯」。

「水銀灯」が特徴的な「天満湯」の浴室(男湯)

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 高山市内の情緒ある銭湯を訪ね歩き、設備見学や入浴を楽しむ「銭湯めぐり」は今回で7回目。この日は高山在住の銭湯愛好家ら9人が参加した。1955(昭和30)年開業の「天満湯」2代目主人・門前(もんぜん)昌一さんの案内でボイラー室を見学、質疑応答を行った後、入浴を楽しんだ。

 門前さんは「現在のボイラー釜は4代目で、おおむね12~13年が経過したところ。釜の寿命は約15年と言われているのでそろそろ交換の時期。配管も25年前に改修したが、いろいろと不具合も出ている。近いうちに、「一応」手は入れる予定。ここを頼りにしてほぼ毎日来てくれる常連さんたちのためにも、できるだけ続けていきたい」と話し、厳しい現実の中、懸命に銭湯を支える経営者の姿を、参加者らは真剣なまなざしで見つめていた。

 同会世話人の牛丸岳彦さんは「銭湯は都市のバロメーター」と話す。「かつて高山市内には28軒の銭湯があったが、現在は6軒にまで減ってしまった。家風呂の普及や生活スタイルの変化、少子高齢化による経営と後継者の問題、ボイラー釜など高額設備の修理代捻出の困難さなど、さまざまな要因はあるが、本腰入れて何とか盛り立てて、今ある銭湯だけでも残していきたい」と話す。

 現在30人ほどいるという会員の主な活動は、月1回程度のペースで行う「銭湯めぐり」の実施、「銭湯マップ」作成のほか、銭湯応援ソング「お風呂でポン!」のリリースなど。応援ソング初披露の模様はユーチューブで視聴できる。

 「何とも言えないレトロな空間の雰囲気と、風呂上りにそこで飲むコーヒー牛乳のうまさといったら…(笑)。『銭湯にしかない良さ』を知らない人に知ってもらいたい。知っている人には、たまに思い出して行ってほしい」と牛丸さん。今後は「町歩き&銭湯ガイドマップ」作成や、海外旅行客向けの宿泊施設での紹介など、銭湯活性化に向けて精力的に活動していくという。

 「天満湯」の営業時間は15時~21時。大人=400円、小人(小学生まで)=150円。日曜定休

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